日本の担当者イメージVS現地の肌感覚

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両者で定期的なディスカッションを!

海外の事業現場VS日本の管理部門という対立はどうしても発生してしまうものです。両者の情報量の差や治安に対する根本的な感覚、最優先課題の捉え方などなど、見方が違うのですから当然ですね。両者ともにバイアスがかかっているとすれば、その見方が二極化することもやむを得ないのでしょう。

 

ただし、安全がないがしろにされると大問題につながる、というのは共通の課題。無用に両者が対立し、事態が滞ってしまうのはあまり建設的ではありませんね。

 

「安全は絶対に大事だよね」

という共通認識を持ちつつ、では今回の事件が本当に自分たちにとって危険なのか、議論ができる土壌を作ることが大切でしょう。

海外にいる人たちは

「この事件は確かに規模が大きいけれども◎◎という点、△△という点で、日本人全体や我々の事業には影響しないと思う」

日本にいる人たちは

「◎◎という点や△△という点で違うとはっきり言い切れるのか?万が一海外にいる関係者が巻き込まれるとすればどういう状況なのか、もう一度考えて欲しい」

といった具合に、意見をぶつけ合えれば、組織全体の安全度は高まっていきます。また、万が一現地の人たちが「正常性バイアス」にとりこまれ、悪い意味での現地慣れしてしまっていた時には日本側の意見が目を覚ますきっかけにもなり得るでしょう。

 

 

安全対策には「こうしておけば絶対に安全です!」と言い切れる唯一解はありません。その分、組織ごと、あるいは部署ごとで合意形成を行い、納得解を得ること、またそのプロセスが大切になってくるのです。

安全対策の極意は「納得解」を得ること。様々な立場の人がそれぞれピースを持ち寄り共通認識を形成することが重要