【参考情報】アフガニスタン タリバンのガズニ攻撃

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トップ画像はoutlook Afghanistanより

アフガニスタンでの三つ巴の争い

アフガニスタン国内にいらっしゃる日本人の方はごく少数だとは思います。ただし、イラクやシリアで拠点を失ったISISがアフガニスタンで勢力を伸ばしていることが報告されています。今後の世界情勢、特にテロリストの訓練場所、潜伏場所、過激思想の持ち主が集まる場所となる可能性は否定できません。

 

そのため、アフガニスタンの治安情勢が直接御社もしくはご自身に影響はなくとも、間接的にヨーロッパやアメリカ、東南アジア、中東等で影響を及ぼすかもしれない、という点は念頭に置いていただきたいと思います。

 

まずは、アフガニスタンの現状概要だけおさらいしておきましょう。

アフガニスタンは南アジアと中東双方の境目に位置しています。パキスタンやイラン、タジキスタン、トルクメニスタンといった国と国境を接している内陸国です。古くからシルクロードの要衝であり、東西交易の重要なルートでした。

このため、過去多くの国が現在のアフガニスタン領を支配しようと試みてきた経緯があります。最近では19世紀のイギリス、20世紀のソビエトが同領内へ「侵攻」したのですが、完全な占拠はできないまま撤退を余儀なくされています。古くからその時その時の大国がユーラシア大陸の重要拠点を欲していたことがわかりますね。

 

そのアフガニスタンは現在アメリカを中心とするNATO軍に支えられたアシュラフ・ガニ政権が同国の中心です。ただし、2001年まで同国で政権を維持していたタリバン勢力も根強い地元住民の支持を得て政府軍に対抗しています。加えてここ2年ほど、ISISの影響を受けたグループもISISホラーサン支部(「ホラーサン」はアフガニスタンを含むエリアの古い呼び名です)を名乗って首都カブール国内をはじめ各地でテロや襲撃事件を起こしています。ISISのターゲットはアフガニスタン政府や軍のみならずタリバン勢力にも及んでおり、地方部ではタリバンとISISが戦闘を行うという事態も報告されています。

 

つまり、現在のアフガニスタンはアフガニスタン政府とタリバン、そしてISISに関連したグループ、三者が三つ巴で争っている状況なのです。

【次ページでは・・・この一週間発生しているタリバンの猛攻撃】