マレーシア治安最新情報(2024年2月)/海外安全.jp


0.日本人向けの緊急連絡先

◎在マレーシア日本国大使館:+60-(0)3-2177-2600

◎在ペナン日本国総領事館 :+60-(0)4-226-3030

◎在コタキナバル領事事務所:+60-(0)88-254-169

(注:日本の携帯電話からかける場合機種にもよりますが、「0」の長押し、もしくは「*」を二回押すと「+」が入力できます)

[クアラルンプール]
◎警察・救急車:999

◎火災:994

[ペナン]
◎警察・救急車:(04)999

◎火災:(04)994
[コタキナバル]

◎警察:(088)221-191(ホットライン)

◎救急車:(088)250-555

◎火災:(088)994

[ジョホールバル]

◎警察・救急車:(07)999

◎火災:(07)994

ディスクレイマー

・本ページは日本・アメリカ・イギリス・オーストラリアの各政府が発表しているトラベルアドバイス類を比較し、情報提供を行うことを目的としています。

・当サイトに記載の情報は、各国政府の発表内容及び当サイトが信頼に足ると判断した各種メディア情報を踏まえて掲載しています。

・本ページに記載された内容は各国における皆様の安全を担保するものではありません。

・当サイトでは、本ページ記載の情報を基に行った皆様の判断によって引き起こされる損害等の責任は負いかねます。

・海外への渡航に際しては、日本政府外務省や所属されている組織/団体、旅行会社等の具体的な助言に従い、ご自身で安全確保に努めていただくようお願いします。

・新型コロナウイルス感染症の関連情報は頻繁に変化しますので最新情報をご自身で確認いただくようお願いします。

本稿執筆監修者 / 海外安全.jp代表 尾崎由博

1981年生。2006年より国際協力機構(JICA)にて勤務。インド、パキスタン、アフガニスタン等南アジアにおける安全対策、開発支援案件の形成、実施を担当。パキスタン駐在中国政選挙や首都における大規模反政府デモ等に対応し、現場での安全管理業務ノウハウを体得。2016年7月に発生したバングラデシュ、ダッカレストラン襲撃事件後に発足した安全管理部の第一期メンバーとしてJICA安全対策制度、仕組みの多くを構築した他、組織内の緊急事態シミュレーション訓練を担当。国連機関及び世界銀行の危険地赴任者向け訓練等を受講しており、JICAのみならず国際機関の安全対策研修内容も熟知。2018年より独立、2020年株式会社海外安全管理本部を設立し代表取締役就任。クライアント行政機関、大手セキュリティー企業、開発コンサルティング企業、電力関連企業、留学関連企業、各種大学法人、一般社団法人や独立行政法人など講演実績:大阪弁護士会「パキスタン投資・リスクマネジメントセミナー」海外コンサルタンツ協会「海外活動安全強化月間セミナー」日経メッセ「セキュリティショー」「多元化する危機管理」他多数。日本経済新聞2020年11月24日付13面に寄稿記事が掲載。

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1.総論

マレーシアに対しては、各国政府とも東部サバ州における外国人誘拐を警戒していますが、それ以外の地域については比較的安全度が高いと評価しています。
ただし、ISISとの関連が疑われる過激派分子が150名以上逮捕されているなど、テロの要因が小さいわけではないことも記載されています。また、在マレーシアの日本外交使節も標的の一つと記載された経緯があり、特に日本政府はテロへの警戒を怠らないよう呼び掛けています。
スリや置き引きといった一般犯罪、殺人、強盗、強姦等の犯罪発生率は日本と比べれば高いです。日本政府以外はそれほど強い注意喚起になっていませんが、特に貴重品等から目を離さないよう推奨されています。

【海外安全.jpのコメント】

各国政府とも、マレーシアの主要地域へ渡航する国民への注意喚起は最小限です。単独もしくは数人の実行犯による小規模な攻撃等、テロに分類できる事件も発生しており、実際に150人以上の過激派分子が逮捕されていますが、治安当局の警戒状況を踏まえても、大規模なテロの実行は容易ではありません。

オーストラリア政府のアドバイスにあるように「常識的な行動をとる」ことができれば不必要なトラブルは回避できます。

なお、各国ともに一段レベルの高いトラベルアドバイスが出されているサバ州へはよほど重要な用件がない限り訪問を控えることをおススメします。

2.日本政府の危険情報


日本政府はマレーシア東部サバ州の東海岸沿いについて海賊等による外国人誘拐が発生していることを踏まえ、高いレベルの注意喚起を発表しています。

首都クアラルンプールを含め、マレーシアを訪れる大多数の日本人の方の滞在先は「レベル1:十分注意してください」よりも低い白色とされています。

ただし、テロや一般犯罪に無防備でよいというわけではない点は文章で記載されています。具体的には、テロについてはISISの機関誌でマレーシアにある日本の外交使節が標的の一つであると言及されていること、また犯罪については、以下のような事件数統計であることが記載されています。

殺人:456件(人口10万人あたりの発生率は日本の約2倍)

強盗:14,453件(人口10万人あたりの発生率は日本の約25倍)

強姦:1,886(人口10万人あたりの発生率は日本の約7倍)

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3.アメリカ政府のトラベルアドバイザリー

新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえ一時全土が「渡航の必要性を再検討してください:Reconsider travel」となっていましたが、現在は新型コロナウイルス感染症パンデミック拡大前の治安レベルに戻っています。

サバ州東部

サバ州東部を除く全土

アメリカ政府は地図上区分を示していませんが、東部サバ州の東部を「十分警戒してください:Exercise increased caution」、それ以外を「一般的な注意を払ってください:Exercise normal precaution」としています。

サバ州東部の脅威度を高く設定している理由は身代金目的の誘拐事案が発生しているためとされています。

4.イギリス政府のトラベルアドバイス

malaysia-uk-level

イギリス政府は東部サバ州の北部と東側海岸線の一部、ダイビングスポットのある島の一部について「必要不可欠な渡航以外は避けてください:Advise against all but essential travel」を設定しています。それ以外の地域はすべて「渡航前に注意事項を確認してください:See our travel advice before travelling」となっており、特段の注意喚起はありません。

5.オーストラリア政府のトラベルアドバイス

新型コロナウイルス感染症拡大に伴い、2020年~2021年10月末までオーストラリア政府は全ての国に対する渡航をやめるよう呼びかけており、すべての外国が「Do not travel : 渡航を止めてください」に指定されていました。2021年11月1日、2022年10月14日と順次リスクレベルが引き下げられ、マレーシアの大部分は「一般的な注意を払ってください:Exercise normal safety precautions」にリスクレベルが引き下げられました。
東部サバ州の沿岸部に対しては、感染症拡大前と同様「渡航の必要性を再検討してください:Reconsider your need to travel」が設定されています。
malaysia-aus-level

オーストラリア政府はオーストラリア政府は4段階の色分け+白(評価なし)の5段階のレベルわけを行っています。

東部サバ州の東側海岸線は「渡航の必要性を再検討してください:Reconsider your need to travel」に、それ以外は「一般的な注意を払ってください:Exercise normal safety precautions」としています。

6.最近の治安ニュース

東南アジア諸国での爆弾テロ警戒呼びかけマレーシア首都近郊のヒンドゥー寺院前での暴動(2018年11月26日)

首都クアラルンプールで日本人女児の誘拐未遂事件が発生しています(2018年11月13日)

【参考コラム】マレーシア日本人女児誘拐未遂事件から学ぶこと

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