0.パキスタンにおける日本人向けの緊急連絡先

◎在パキスタン日本国大使館  :+92-(0)51-907-2500

◎在カラチ日本国総領事館   :+92-(0)21-3522-0800

(注:日本の携帯電話からかける場合機種にもよりますが、「0」の長押し、もしくは「*」を二回押すと「+」が入力できます)

◎警察  :15

◎救急  :115

◎消防  :16

 

1.総論

パキスタンに対しては各国政府とも危険度が高いと評価しています。特にアフガニスタンとの国境に近いハイバル・パフトゥンハー州(旧連邦直轄部族地域を含む)、バロチスタン州、とインドとの係争地付近にはいずれの政府も立ち入らないよう強く呼びかけています。
上記以外の地域でもテロや誘拐はもとより、政治的不安定さや銃を用いた一般犯罪など、注意を呼び掛けている項目が多岐にわたっており、各国政府とも渡航計画を十分練り、必要な安全対策を十分講じた上でパキスタンに渡航するよう注意喚起しています。

 

【海外安全.jpのコメント】

オーストラリア政府のトラベルアドバイス中に記載がある通り、パキスタン国内で発生しているテロ事案数は減少傾向です。かつてほどテロが頻発している状況ではありませんが、治安当局、政府機関、宗教関係施設、欧米人が多く集まる場所などへのテロ・襲撃事案は引き続き複数発生しています。

 

現地情勢を十分把握し、信頼のおける宿泊先、移動手段を確保できないのであれば、パキスタンへの渡航はオススメできません。業務の都合等やむを得ずパキスタンに入る場合は、日本政府外務省の注意喚起はもちろん、その他各国政府のアドバイスもよく読み、立ち入る地域の危険度に応じた安全対策を確保してから渡航されることをおススメします。

 

2.日本政府の危険情報

 

「レベル4:退避を勧告します。渡航は止めてください」が設定されている地域

アフガニスタンとの国境付近一帯,ハイバル・パフトゥンハー州(KP州)の以下レベル3及びレベル2で指定した以外の地域,及び旧連邦直轄部族地域(旧FATA)全域,インドとの管理ライン(LoC)等付近一帯

 

「レベル3:渡航は止めてください」が設定されている地域

KP州のノウシェラ郡及びスワビ郡,バロチスタン州のデラ・ブグティ郡及びコールー郡,シンド州のジャコババード郡,チトラル郡(アフガニスタンとの国境付近を除く),イランとの国境付近一帯

 

「レベル2:不要不急の渡航は止めてください」が設定されている地域

イスラマバード首都圏,ラホール市を含むパンジャブ州,KP州のアボタバード郡,バタグラム郡,ハリプール郡,コヒスタン郡,マンセーラ郡及びトルガル郡,カラチ市を含むシンド州(ジャコババード郡を除く),バロチスタン州(アフガニスタン及びイランとの国境付近,デラ・ブグティ郡,コールー郡及びクエッタ市を除く),パキスタン側カシミールの一部でアーザード・ジャンムー・カシミール(AJK)と呼ばれる地域(LoC付近を除く),ギルギット・バルチスタン(GB)地域(アフガニスタンとの国境付近及びLoC付近を除く)

 

パキスタンの危険レベル設定は非常に複雑ですが、全土でテロや政治的混乱に伴う暴力行為などが懸念されるため、世界的に見てもかなり高いレベルの危険情報が設定されています。

アフガニスタンとの国境方面、インドとの国境付近は最高レベルの警戒が必要とされています。イランとの国境およびシンド州中央部等が上から二番目の警戒度、それ以外全土でも不要不急の渡航を止めるよう呼びかけがなされています。

これまでパキスタンで日本人がテロ被害に遭ったことはないとの記載がありますが、外国人を含め多くの方がテロで死傷している経緯が紹介されています。

一般犯罪も日本と比較すると極めて高い発生率となっており、特に銃器や暴力を用いた強盗事案が発生している旨記載があります。

また、ラマダンやイードといったイスラム教の宗教行事の際は不要不急の外出を控えるよう注意喚起がなされています。

 

3.アメリカ政府のトラベルアドバイザリー

旧連邦直轄部族地域を含むハイバルパフトゥンハー州

バロチスタン州

アザド・ジャンムーカシミール地域

 

上記を除く全土

 

パキスタン全土に対し、強い注意喚起がなされています。バロチスタン州とハイバル・パフトゥンハー州はテロの発生数が多いことを理由として、またインドとの係争地であるアザド・ジャンム―カシミール地方は両国間の武力紛争に巻き込まれる恐れがあるため、「渡航を中止してください: Do not travel」が設定されています。

首都イスラマバードや最大の都市カラチ、東部パンジャブ州の中心地であるラホール等は一段低い「渡航の必要性を再検討してください:Reconsider travel」が設定されていますが、以下のような具体的なアドバイスに従い、安全を確保するよう呼びかけられています。

・Visit our website for Travel to High-Risk Areas
・Remain aware of your surroundings and local events
・Vary travel routes and timing, especially for routine trips
・Minimize the duration of trips to public markets, restaurants, government and military institutions, and other locations
・Minimize the number of U.S./Western nationals congregating in any one location at any time
・Enroll in the Smart Traveler Enrollment Program (STEP) to receive security alerts and make it easier to locate you in an emergency
・Follow the Department of State on Facebook and Twitter
・Review the Crime and Safety Reports for Pakistan
・U.S. citizens who travel abroad should always have a contingency plan for emergencies. Review the Traveler’s Checklist.

4.イギリス政府のトラベルアドバイス

イギリス政府の危険レベルの設定は次の通りです。

「渡航を推奨しません:Advise against all travel」が設定されている地域

・旧連邦直轄部族地域

・ハイバル・パフトゥンハー州のチャルサダ、コハート、バンヌー、ラッキ、デライスマイルカーン、スワート、ブネール、ロウワーディールの各郡

・ペシャワール市及びその周辺(特に南側)

・バロチスタン州北部および西部

・イスラマバードからギルギットに至るカラコルムハイウェイ

「必要不可欠な渡航以外は避けてください:Advise against all but essential travel」が設定されている地域

・ハイバル・パフトゥンハー州のカラシュ峡谷、バモボレット峡谷、チトラール郡南側

・クエッタ市

・シンド州ナワブシャー市および同市よりも北側のシンド州内陸部

 

首都イスラマバードや最大の都市カラチ、東部パンジャブ州の中心地であるラホール等、上記以外の地域は明確に指定されていませんが、「渡航前に注意事項を確認してください:See our travel advice before travelling」の対象と思われます。

テロや政治的混乱が頻発しており、これらに巻き込まれないよう強く注意喚起されています。特に、パキスタンでは欧米人が直接テロの標的となる危険性が指摘されています。

宗教行事の期間は通常よりもテロや襲撃のリスクが高まる可能性があることが記載されています。

一般犯罪も多発しており、パスポートやキャッシュカード、スマートフォン、タブレット等貴重品には普段以上に窃盗被害に遭わないよう注意する必要がある旨記載されています。

ただし、同HPによれば、年間27万人ほどのイギリス人がパキスタンに渡航していますが、ほとんどはトラブルに遭わずに帰国しているとの記載もあります。

 

5.オーストラリア政府のトラベルアドバイス

オーストラリア政府は4段階の色分け+白(評価なし)の5段階のレベルわけを行っています。

パキスタンにおけるレベル設定は以下の通りです。

最も危険とされる「渡航を取りやめてください:Do not travel」

連邦直轄部族地域、(当サイト注、2018年6月より連邦直轄部族地域はハイバル・パフトゥンハー州と合併しています)

バロチスタン州

チトラール郡を除くハイバル・パフトゥンハー州

アフガニスタンとの国境付近

インドとの国境付近(ラホール、ワガー、カスール、ナロワール、シアルコットを除く)

 

上から二番目の「渡航の必要性を再検討してください:Reconsider your need to travel」

上記を除く全土

 

全土的にテロ、誘拐、イスラム教宗派間対立に伴う暴力が頻発しており、渡航の必要性を再検討する必要がある旨記載があります。その上で、「渡航を取りやめてください:Do not travel」の地域は「極めて危険」(extremely dangerous)との記載があります。

本トラベルアドバイスを読んでもなおバロチスタン州やハイバル・パフトゥンハー州等に立ち入る場合には専門のセキュリティガードを配置するなど、追加的な安全対策を講じるべきである旨記載されています。

 

 

6.最近の治安ニュース

(リンク挿入予定)