トリニダード・トバゴ治安最新情報(2024年2月)/海外安全.jp


0.トリニダード・トバゴにおける日本人向けの緊急連絡先

◎在トリニダード・トバゴ日本国大使館  :+1-868-628-5991

(注:日本の携帯電話からかける場合機種にもよりますが、「0」の長押し、もしくは「*」を二回押すと「+」が入力できます)

◎警察   :999

◎救急/消防 :990

ディスクレイマー

・本ページは日本・アメリカ・イギリス・オーストラリアの各政府が発表しているトラベルアドバイス類を比較し、情報提供を行うことを目的としています。

・当サイトに記載の情報は、各国政府の発表内容及び当サイトが信頼に足ると判断した各種メディア情報を踏まえて掲載しています。

・本ページに記載された内容は各国における皆様の安全を担保するものではありません。

・当サイトでは、本ページ記載の情報を基に行った皆様の判断によって引き起こされる損害等の責任は負いかねます。

・海外への渡航に際しては、日本政府外務省や所属されている組織/団体、旅行会社等の具体的な助言に従い、ご自身で安全確保に努めていただくようお願いします。

・新型コロナウイルス感染症の関連情報は頻繁に変化しますので最新情報をご自身で確認いただくようお願いします。

本稿執筆監修者 / 海外安全.jp代表 尾崎由博

1981年生。2006年より国際協力機構(JICA)にて勤務。インド、パキスタン、アフガニスタン等南アジアにおける安全対策、開発支援案件の形成、実施を担当。パキスタン駐在中国政選挙や首都における大規模反政府デモ等に対応し、現場での安全管理業務ノウハウを体得。2016年7月に発生したバングラデシュ、ダッカレストラン襲撃事件後に発足した安全管理部の第一期メンバーとしてJICA安全対策制度、仕組みの多くを構築した他、組織内の緊急事態シミュレーション訓練を担当。国連機関及び世界銀行の危険地赴任者向け訓練等を受講しており、JICAのみならず国際機関の安全対策研修内容も熟知。2018年より独立、2020年株式会社海外安全管理本部を設立し代表取締役就任。クライアント行政機関、大手セキュリティー企業、開発コンサルティング企業、電力関連企業、留学関連企業、各種大学法人、一般社団法人や独立行政法人など講演実績:大阪弁護士会「パキスタン投資・リスクマネジメントセミナー」海外コンサルタンツ協会「海外活動安全強化月間セミナー」日経メッセ「セキュリティショー」「多元化する危機管理」他多数。日本経済新聞2020年11月24日付13面に寄稿記事が掲載。

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1.総論

トリニダード・トバゴに対しては、各国政府とも一定の警戒が必要であると評価されています。特に拳銃を用いた殺人・強盗への警戒をいずれの政府も強く呼びかけています。 特にアメリカ政府は首都ポートオブスペインを含む全土に対し、「渡航の必要性を再検討してください:Reconsider travel」を設定しており日・英・豪よりも明確に高いリスクレベル設定となっており凶悪犯罪に警戒するよう呼び掛けています。

 

日本政府外務省も2016年に日本人が被害に遭った殺人事件を含め殺人・強盗には強いトーンで注意喚起しています。また、現在犯罪の発生件数も増加傾向であることも記載されています。  

【海外安全.jpのコメント】

各国政府ともトリニダード・トバゴへ渡航する国民に対し、特に殺人・強盗等凶悪犯罪に対し強く警戒を呼び掛けています。比較的小さな国で人口も少ない国ですが、殺人事件は一日一件以上発生しており、無防備な移動はオススメできません。

特にトリニダード島にある首都ポートオブスペインの近郊は地元ギャング集団の活動が活発ですので、日本政府が設定している「レベル1:十分注意してください」以上の警戒が必要と考えています。(アメリカ政府はこの地域に過去「渡航を中止してください: Do not travel」を設定していました。

また、2018年2月にはカーニバルに対するテロを計画していたグループが摘発されるなど、現地治安当局はテロの抑止にも警戒を払っています。大規模なテロの標的としてあえてトリニダード・トバゴを狙う理由は見当たりませんが、周囲に不審物や不審な動きをする人がいないか、警戒を怠らないことが重要です。

2.日本政府の危険情報

全土に対し、「レベル1:十分注意してください」が設定されています。

銃器を用いた殺人や強盗が全土で一日一件以上発生していることが明記されています。また、これまでトリニダード島に比べて犯罪が少ないとされてきたトバゴ島など、従来は比較的安全とされていた地域でも凶悪犯罪が発生している旨記載されています。

なお、2016年2月には日本人が被害者となる殺人事件が発生したことが記載されています。その他アジア系住民を狙った殺人や強盗等の凶悪事件も増加傾向にあり、警戒を怠らないよう呼びかけられています。

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3.アメリカ政府のトラベルアドバイザリー

新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえ一時全土に「渡航を中止してください: Do not travel」が設定されていましたが、2022年4月18日付で新型コロナウイルス感染症の影響がリスクレベル設定から外れました。
現在は全土が「渡航の必要性を再検討してください:Reconsider travel」に設定されています。首都トリニダードトバゴを含め全土で凶悪犯罪が多発していること、またテロの可能性も排除しえないことから、他国と比しても厳しめのリスクレベルが設定されていると言えます。

4.イギリス政府のトラベルアドバイス

自然災害(ハリケーン・地震)の注意喚起が最上位に来ていますが、凶悪犯罪が多発していることも明記されています。移動は窓を閉めた車両での移動が推奨されており、犯罪に対し、イギリスにいる時以上の注意が必要であるとされています。

5.オーストラリア政府のトラベルアドバイス

新型コロナウイルス感染症拡大に伴い、2020年~2021年10月末までオーストラリア政府は全ての国に対する渡航をやめるよう呼びかけており、すべての外国が「Do not travel : 渡航を止めてください」に指定されていました。2021年11月1日付でトリニダード・トバゴは「十分警戒してください:Exercise high degree of caution」にリスクレベルが引き下げられました。
 
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オーストラリア政府は4段階の色分け+白(評価なし)の5段階のレベルわけを行っています。トリニダード・トバゴは全土が「十分警戒してください:Exercise high degree of caution」と評価されています。

2018年2月に同国カーニバルを標的としてテロを計画していたグループが治安当局によって摘発された事例を踏まえ、テロへの警戒を怠らないようアドバイスされています。また、銃器を用いた凶悪犯罪が多発していることから、滞在中常時警戒を怠らないようアドバイスされています。

6.最近の治安ニュース

トリニダード・トバゴ首都市街地での銃撃事案(2022年6月13日)

トリニダード・トバゴ首都での爆発事案(2021年10月18日)

トリニダード・トバゴ反警察抗議デモの拡大(2020年6月30日)

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