ルワンダ治安最新情報(2024年4月)/海外安全.jp


0.ルワンダにおける日本人向けの緊急連絡先

◎在ルワンダ日本国大使館 :+250-(0)252-500-884

(注:日本の携帯電話からかける場合機種にもよりますが、「0」の長押し、もしくは「*」を二回押すと「+」が入力できます)

◎警察  :112

◎救急  :912

◎消防  :111

◎交通事故:113

ディスクレイマー

・本ページは日本・アメリカ・イギリス・オーストラリアの各政府が発表しているトラベルアドバイス類を比較し、情報提供を行うことを目的としています。

・当サイトに記載の情報は、各国政府の発表内容及び当サイトが信頼に足ると判断した各種メディア情報を踏まえて掲載しています。

・本ページに記載された内容は各国における皆様の安全を担保するものではありません。

・当サイトでは、本ページ記載の情報を基に行った皆様の判断によって引き起こされる損害等の責任は負いかねます。

・海外への渡航に際しては、日本政府外務省や所属されている組織/団体、旅行会社等の具体的な助言に従い、ご自身で安全確保に努めていただくようお願いします。

・新型コロナウイルス感染症の関連情報は頻繁に変化しますので最新情報をご自身で確認いただくようお願いします。

本稿執筆監修者 / 海外安全.jp代表 尾崎由博

1981年生。2006年より国際協力機構(JICA)にて勤務。インド、パキスタン、アフガニスタン等南アジアにおける安全対策、開発支援案件の形成、実施を担当。パキスタン駐在中国政選挙や首都における大規模反政府デモ等に対応し、現場での安全管理業務ノウハウを体得。2016年7月に発生したバングラデシュ、ダッカレストラン襲撃事件後に発足した安全管理部の第一期メンバーとしてJICA安全対策制度、仕組みの多くを構築した他、組織内の緊急事態シミュレーション訓練を担当。国連機関及び世界銀行の危険地赴任者向け訓練等を受講しており、JICAのみならず国際機関の安全対策研修内容も熟知。2018年より独立、2020年株式会社海外安全管理本部を設立し代表取締役就任。クライアント行政機関、大手セキュリティー企業、開発コンサルティング企業、電力関連企業、留学関連企業、各種大学法人、一般社団法人や独立行政法人など講演実績:大阪弁護士会「パキスタン投資・リスクマネジメントセミナー」海外コンサルタンツ協会「海外活動安全強化月間セミナー」日経メッセ「セキュリティショー」「多元化する危機管理」他多数。日本経済新聞2020年11月24日付13面に寄稿記事が掲載。

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1.総論

ルワンダに対しては、いずれの国も安全度は比較的高いと評価しています。日・米・英・豪4か国の政府はルワンダの治安情勢を比較的安定していると判断しており、一般犯罪への注意は記載されているものの、強い注意喚起はなされていません。
他方で、アメリカ政府及びオーストラリア政府は西側コンゴ民主共和国との国境や南側ブルンジとの国境付近での武装グループの活動を背景に、一段高いレベルの注意喚起を発しています。

現地の統計数値上は日本政府外務省が記載する通り、人口当たりの犯罪発生件数は日本よりも少ないですが、殺人・強姦等の凶悪な犯罪の割合が比較的高いため、政府間で評価が分かれている可能性があります。

【海外安全.jpのコメント】

日本政府外務省が記載している通り、現在のルワンダはアフリカの中でも治安が安定している国と言えます。過去に大規模なテロが発生したことはなく、また犯罪発生率や外国人を狙った犯罪の少なさを踏まえれば、最低限の注意で安心して滞在できる国です。ただし、夜間の外出、ひと気の少ない地域での徒歩での移動、華美な服装で公共の場に滞在することなどは犯罪を呼び込むきっかけとなりえます。全くの無防備でも大丈夫というわけではない点、ご確認下さい。

 

ただし、直近アフリカではISISに関連すると思われる武装勢力の活動が活発化しており、特に隣国コンゴ民主共和国ではISISが傘下メディアで襲撃の犯行声明を出し始めるなど情勢が変化しつつあります。ルワンダに渡航される際には、ルワンダのみならず周辺国の治安情勢も確認した上で、安全確保策を検討するようおススメします。

2.日本政府の危険情報

 

全土が「レベル1:十分注意してください」の対象地域となっています。

日本政府外務省はルワンダを「治安情勢は安定しており、アフリカ諸国の中でも比較的一般犯罪の少ない国の一つ」として評価しています。ただし、外国人が夜間外出中にひったくりに遭う事例などを引き合いに注意を呼び掛けています。特に首都キガリを除く地方部では街灯が設置されていない地域も多く、日没後に出歩かないようアドバイスされています。

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3.アメリカ政府のトラベルアドバイザリー

新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえ一時全土が「渡航の必要性を再検討してください:Reconsider travel」となっていましたが、2022年4月20日付でほぼ新型コロナウイルス感染症パンデミック拡大前の治安レベルまで戻りました。
ルワンダとブルンジの国境付近
ルワンダとコンゴ民主共和国の国境付近
武力紛争の脅威があるため「十分警戒してください:Exercise increased caution」が設定されています。


上記を除く全土

 

国境付近を除けば特段強い注意喚起を発していません。国土の大部分は「一般的な注意を払ってください:Exercise normal precaution」に指定されています。

ルワンダに渡航する際には、必ずコンゴ民主共和国向けのトラベルアドバイスも参照するよう記載されています。

4.イギリス政府のトラベルアドバイス

イギリス政府は危険レベルを地図上の色分けや文言の形式で示していません。

ルワンダは概して治安がよく犯罪も少ない国であると評価されています。ただし、一般犯罪が発生しているため貴重品の管理には十分注意するようアドバイスが記載されています。

 

また、西部コンゴ民主共和国国境及び、南部ブルンジ国境では武装したグループの活動が観察されていると記載されています。2018年12月15日にはコンゴ民主共和国国境に近いニュングウエ森林国立公園付近で一般市民も犠牲になる武力衝突が発生したことも明記されています。これら地域に立ち入る場合には、それぞれコンゴ民主共和国ブルンジのトラベルアドバイスもよく読んで渡航するようアドバイスされています。

5.オーストラリア政府のトラベルアドバイス

新型コロナウイルス感染症拡大に伴い、2020年~2021年10月末までオーストラリア政府は全ての国に対する渡航をやめるよう呼びかけており、すべての外国が「Do not travel : 渡航を止めてください」に指定されていました。2021年11月1日付で国土の大部分が「十分警戒してください:Exercise high degree of caution」にリスクレベルが引き下げられました。その後、2023年2月15日のリスクレベル見直しによりルワンダ国土の大部分はパンデミック拡大前よりリスクレベルが低い「一般的な注意を払ってください:Exercise normal safety precautions」に変更されました。
rwanda-aus-level

ルワンダに対しては、コンゴ民主共和国との国境から10キロ圏内が上から2段階目となる「渡航の必要性を再検討してください:Reconsider your need to travel」に設定されています。加えて、ブルンジとの国境から10キロ圏内が5段階中3番目の「十分警戒してください:Exercise high degree of caution」、首都キガリを含む国土の大部分は「一般的な注意を払ってください:Exercise normal safety precautions」となっています。

ブルンジ国境、コンゴ民主共和国国境では武装グループの活動が観察されており、渡航を避けた方が無難である旨記載されています。また、それ以外の地域でも暴力行為や犯罪が多く発生していることが明記されています。滞在中は身の回りの安全に十分注意し、地元のニュースを確認するようアドバイスされています。

6.最近の治安ニュース

ルワンダ西部ルバブ地区での流れ弾事案(2023年10月23日)

ルワンダとコンゴ民主共和国国境での交戦情報(2023年2月)

コンゴ民主共和国東部での反ルワンダデモ(2022年11月)

コンゴ民主共和国東部で反ルワンダデモ(2022年6月)

ルワンダ北部における砲撃事案(2022年5月23日)

ルワンダ首都でのテロ未遂事案(2021年10月5日)

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