【参考情報】アフガニスタン タリバンのガズニ攻撃

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ガズニ市周辺をタリバンが支配することの意味

改めて、ガズニ市の位置関係を確認してみましょう。グーグルマップの切り貼りをつけてみます。

大きな文字で記された首都カブールと南部の大都市カンダハールを結ぶ幹線道路沿いにガズニ市が位置していることがわかるのではないでしょうか?カブール=カンダハールを結ぶ幹線道路はアフガニスタンにとって最も重要な幹線道路であり、日本で言えば国道一号線に相当すると言っても過言ではありません。(ちなみに、この道路の建設は日本政府の政府公的援助によって建設されています)

現時点ではアフガニスタン政府もアメリカ軍も否定していますが、もしタリバンがガズニ市を完全に掌握し、その周辺の道路も支配下に置いたと仮定しましょう。これを日本に置き換えて考えてみるとどうなるでしょうか?カブールが東京、カンダハールが大阪だとするとタリバンは静岡市に相当する位置で国道一号線の流れを止められることになるのです。もし東西の物流が滞れば、国全体の経済はもちろん、国内各地で活動している政府軍、アメリカ軍への物資輸送ができなくなり、対タリバン戦闘への影響も非常に大きなものになります。

つまり、現在進行中のガズニ市攻防戦はアフガニスタン国内の最大幹線道路支配権をタリバンが奪うのか、アフガニスタン政府軍が死守するのか、という戦いとも言えるのです。現時点ではタリバンがガズニ市を掌握したとは言えないとみていますが、今後数週間の攻防はアフガニスタンの未来の分岐点ともなり得るかもしれません。