アメリカ国務省2017年テロ発生状況レポート

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2017年のテロ発生件数は前年より減少

 

とはいえ、全部で340ページもある英文レポートをすべて読み込むのは大変な労力を伴います。毎日世界各地でご活躍されているビジネスパーソンや留学準備中の皆様に

 

 「報告書のHPを紹介するので自分自身で全部読んでください」

 

とお伝えするのはさすがに気が引けます。

ということで、まずは2017年版のテロ発生状況レポートの中から、重要と思われるポイントをかいつまんでご紹介しましょう。

 

・2017年に発生したテロの件数は全部で8584件

・2016年と比較してテロの件数は23%減少している

・テロ件数が減少した最大の要因はイラクでのテロ件数が減少したため。半面ケニアやイギリスでテロが増加

・2017年にテロが発生した国は(世界全体の過半数を超える)100か国に上る

・2017年テロ発生件数上位5か国はアフガニスタン、インド、イラク、パキスタン、フィリピン。この五か国にて、全テロ件数の59%が発生している

・ISISはイラク、シリアの拠点を失い、今同組織によるテロが発生している地域はアフガニスタン、パキスタン、エジプトと西アフリカが中心

・ISISやアル・カーイダ等がインターネットを活用してテロを呼び掛けていることもあり、テロを取り巻く状況は複雑化しており、これまで通りの対応では防ぎきれない可能性があると指摘

 

既にご説明した通り、こういった報告書があることを知らない日本人の方が多いので、この7項目を頭に入れていただくだけでも、安全対策レベルは日本人や日本企業の平均よりもしっかりしていると言えるでしょう。ただ、もう一歩踏み込んで統計数値を眺めてみるとさらに貴重な「テロの発生傾向」が浮かび上がってきます。

 

 

【次ページでは・・・統計数値を眺めるだけでも見えてくるテロの発生傾向を具体的にご説明します】