壁紙の模様に気づけるか?

この記事のURLをコピーする

海外に出発する際は「壁の文字を読む」意識を

 

世界各地に仕事で出張したり、旅行したりする方にとっては渡航先の出来事は日本語メディアでの報道有無・多寡を問わず把握しておかねばなりません。皆さんがニュースをチェックしているかどうか、事件を知っているかどうかに関わらず世界中で日本人は様々な犯罪・トラブルに巻き込まれています。

 

具体的にデータを少し見てみましょう。日本政府外務省が発表している「海外法人援護統計」の事故・災害・事件等の総まとめ表を張り付けてみました。これを見てみると少なくとも年間約1800件、およそ1日あたり5人ほどの日本人が海外で窃盗被害に遭っているということがわかります。窃盗ならまだましです。殺人、傷害・暴行、強姦・強制猥褻、脅迫・恐喝、強盗・強奪といった身体に直接的な被害が発生する犯行に巻き込まれた日本人は464人。こちらも1日当たり1.3人以上が被害に遭っていると言えますね

 

 

しかしながら、世界各地で日々発生する日本人の犯罪被害を報じる日本語メディアは存在していません。もしあったとしてもこれだけの数です、すべてをカバーすることは難しいでしょう。ただし海外に渡航するということは日本とは異なる犯罪・トラブルの発生地域に足を踏み入れるということ。被害に遭った後で

 

「知らなかった」

「早く現地のニュースを知っておけばよかった」

「注意喚起をしてくれる情報源が少なかった」

 

と悔やんでも時すでに遅し。世界各地、特に渡航する先の地元情報を見逃してはいけないのです。飲食店の壁紙ならそこにいたのに見逃していた、で済まされます。しかし、もし皆さんが海外で安全に過ごされたいのであれば意識して壁紙の模様を観察し、文章が書かれているのであれば文字を読む努力をしておいた方がよいでしょう。自分を取り囲む世界の実情は普段見過ごしがちですが、そこに間違いなく存在する情報に注意を向けなければならないのです。

 

大手日本語メディアで報じられないからと言って、世界各地で犯罪やトラブルが発生していないということでは決してありません。皆さんがもし海外に渡航されるのであればぜひ行先の国・地域で日々発生している犯罪やトラブル情報には普段以上に意識して情報収集されることをおススメします。

 

この項終わり