開発途上国で選挙が行われる際の対応(2020年版前編)

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途上国では選挙=リスクが高まるタイミング

 

2020年も開発途上国と呼ばれる国々での選挙が数多く予定されています。宗教イベントと並んで、「リスクが高まる時期を推測できる」ことが選挙をはじめとする政治イベントの特徴。つまり、宗教イベント同様、事前にスケジュールを把握し、必要な安全対策を整えることができるのです。

(なお、主要国の宗教イベントや政治イベントは「リスクカレンダー」で把握することができます)

 

例えば2月9日のカメルーン国政選挙の際は英語圏分離派の投票妨害を恐れる住民らが州境を超えて別の地域に流れ込むという現象も発生しました。また先進国でも大統領選挙を控えるアメリカで共和党の選挙キャンペーンテントに車両で突っ込み危うくボランティア6人がひき殺される事態もありました。

 

 

日本では想像しづらいですが、選挙はその結果が向こう数年の政治を決定するという意味でリスクイベントなのです。

間違ったタイミングで間違った場所にいない、という対策を講じることができれば、お金をほとんどかけなくても海外でのリスクを下げることができる、それが選挙をはじめとした政治イベントの特徴です。

 

では、具体的に今年予定されている開発途上国の選挙日程を見てみましょう。

 

 

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2020年の主な開発途上国選挙日程

海外に駐在・出張・旅行される方でも該当する国がなければ関係はありませんが、もし以下の国に渡航される計画があれば、ぜひとも日程をチェックしてくださいね。

 

2月9日 カメルーン総選挙

2月21日 イラン総選挙

2月22日 トーゴ大統領選挙

3月2日  イスラエル総選挙

5月3日  ボリビア総選挙

7月2日  マラウイ総選挙

8月29日 エチオピア統一選挙

9月頃    ヨルダン総選挙

9月頃  香港立法府選挙

10月4日 キルギス総選挙

10月頃  ジョージア総選挙

10月31日 コートジボワール大統領選挙

11月3日 アメリカ大統領選挙

11月頃  エジプト議会選挙

11月頃  ブルキナファソ大統領選挙・総選挙

本年後半 スリランカ総選挙

 

このほかにもまだ発表されていない選挙日程があり得ますので、渡航先の選挙日程はできるだけ把握することをおススメします。

(なお、北米やヨーロッパ、ニュージーランド等でも多数の選挙が行われます。欧米諸国での選挙はそれほど混乱しないことが多く、本コラムには記載しませんが、渡航予定の方はあらかじめ調べておくことをおススメします)

 

 

【次ページでは・・・開発途上国で選挙が行われる際のリスク実例とその対策】