パキスタン カラチ市内反米デモと警官隊の衝突

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2024年9月29日、パキスタン南部の最大都市カラチ市内米国領事館周辺で行われたデモ隊と警官隊が衝突しました。警官隊は催涙ガスや警告射撃を行い群衆を強行手段で排除しています。デモ隊も投石等を行い、一時周辺は騒然としました。ヒズボラ指導者の殺害が本件のきっかけとなっています。

 

パキスタンからの情報によれば、レバノンの首都ベイルートでシーア派武装勢力ヒズボラの最高指導者ナスララ師がイスラエル軍の攻撃により死亡したとの一報を受け、カラチ市内米国領事館付近でシーア派住民を中心に追悼デモが行われていました。このデモに参加した群衆を解散させようと試みた治安当局と一部の群衆が衝突した模様です。SNS等の映像からは、催涙ガスが使用される様子や群衆が警官隊に対し投石を行う様子が確認できます。

また、首都イスラマバードでも4000人ほどのシーア派住民が市内で集合し、抗議活動を行ったとの情報もあります。デモを呼び掛けたシーア派グループは全土の抗議デモが平和裏に行ったと主張しておりますが、実際には群衆周辺で暴力行為があったことは事実と言えます。

 

現在中東情勢は非常に混とんとしており、先行きの見通しは立てづらい状況です。イスラエルがパレスチナやレバノン等で民間人を巻き込む形での軍事作戦を展開していることは否定できません。この点で、イスラエル、パレスチナ、レバノンから離れた地域においても、イスラム教住民やシーア派武装勢力ヒズボラにシンパシーを感じるシーア派住民などが多く存在する国では類似のデモ、衝突が起こる可能性は否定しきれません。

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