コソボ国内の複数の水路への爆破事案

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2024年11月29日、コソボ国内2か所の発電所への水路が爆破される事案が発生しました。本件爆発の背景は現時点で不明ですが、コソボ政府はセルビアの国家的な関与を疑っていること、事件に関連し事件以降8名の「テロリスト」を逮捕したと発表しました。合わせて武器弾薬を押収した旨も公表しており、同国内に爆発物等を隠し持ったグループが存在することが示された事案です

 

爆破事案はコソボにとって重要な石炭火力発電所に冷却水を取り込むための水路2か所で発生しました。現時点で発電が停止しているとの情報はありませんが、コソボ政府は重要インフラの警備を強化し、テロリストの摘発を進める旨発表しています。爆発にはそれぞれ15~20キロほどの爆発物が使用されたとみられており、爆発物の取り扱いになれた専門的な人材による犯行が想定されます。爆破を受け、コソボ政府は本件に関与した可能性がある容疑者8名を摘発するとともに、爆発物等を補完していた「武器庫」から武器弾薬を確保した旨発表しています。

また、コソボ政府は本件の背後にセルビア政府関係機関の関与があったと指摘していますが、セルビア政府はこの指摘を否定し、コソボ政府を非難しています。両国間の外交関係に緊張関係をもたらす要因であり、今後状況の注視が必要な案件です。

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