セルビア首都他 反政府デモに伴う衝突

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2025年8月14日セルビア首都ベオグラードを含む複数の都市で反政府デモが再び激化し、治安当局等との衝突が発生しました。一部のデモ参加者が石や爆竹等を投げ込み、警察官5人が負傷しています。少なくとも14人が逮捕される事態に発展しました。

 

本件の抗議の背景は2024年11月に発生したベオグラード市近郊、ノビサド駅の屋根崩落事故です。本事故では駅舎の屋根が崩落したことに伴い、16名が死亡していますが、この工事を担当した中国企業の受注に政府の汚職・腐敗が関係しているとの認識が国民に広がり抗議活動が断続的に発生しています。特に野党が中心となってブチッチ大統領率いる政権や政権与党への抗議活動が呼びかけられており、政治的対立へと発展しています。

14日に発生した各都市でのデモではノビサド市内の与党関係施設が破壊された他、首都の政府庁舎前に集結した群衆を排除するために警察が催涙ガス等を用いました。これに対抗するため抗議参加者は石や爆竹等を警官隊に向け投擲し、負傷者が発生しています。

 

抗議運動が継続する中で首相が退陣していますが、ブチッチ大統領は大統領選挙等の実施を否定しており、当面政治的緊張は続くものと想定されています。

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