フランス国内女性グループのテロ計画阻止・逮捕

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2025年10月初旬、フランス治安当局が数ヶ月にわたる監視の末、同国内でのテロ攻撃を計画していたとみられる女性3名を逮捕したことがわかりました。これは11月8日付でフランステロ対策当局が明らかにした情報であり、特に11月13日にパリ市内でコンサート会場等を標的としたテロを目論んでいたものとされています

 

逮捕が行われたのはフランス中部シェール県ヴィエルゾン、ローヌ県リヨンおよびヴィルールバンヌでした。インターネットを通じて過激思想に傾倒した10代の女性3人を国家反テロ検察が逮捕し、現在パリで身柄を拘束していると発表されています。逮捕された3人はパリ市内のバーやコンサート会場を標的とした自爆テロ計画を立案していたとされ、爆発物や武器の入手を試みていた形跡があります。特に、最年長である19歳の女性はグループの中心人物とされ、過去イスラム過激派関係者との通信履歴が確認されているほか、TikTokなどのSNS上で過激主義的考え方を礼賛する投稿を行っていたとのこと。

 

3人は、2015年11月13日に発生したパリ市内中心部バタクラン劇場襲撃事件から10年の節目を目前にテロを計画していたとみられています。当局の発表によれば「女性による自爆テロ計画の摘発は極めて異例」としており、若年層による過激化とSNSを通じた思想拡散の危険性が改めて浮き彫りになった事案との指摘もなされています。

 

フランス国内においては、同国政府自身が自国内でのテロ警戒レベルを最高水準に保っている一方で日本政府外務省はフランスに対し危険情報を設定しておらず、一見危機認識に差があるように見受けられます。アメリカやオーストラリア政府はフランスに対しテロの危険性が排除できないことから一段高いリスクレベルを設定しており、総合的なリスクレベルの把握が必要だと言えます。

 

【参考】フランス最新治安情報

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