アジア圏海域での海賊・武装船舶強盗事案の増加傾向

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2026年1月9日、アジア地域の海賊・武装強盗事案に関する2025年年次報告がReCAAP情報共有センターから公表され、同地域における事案が前年を上回る水準で増加したことが明らかになりました。特に東南アジアの主要航路では急増が顕著で、航行船舶に対するリスクが高まっています

一方、ReCAAPが公表した2025年の年間統計では、アジア全域で報告された海賊・武装強盗事案は 132件 に上り、2024年の107件から 約23%増加 しました。このうち 108件(82%)がマラッカ・シンガポール海峡(SOMS)で発生 しており、2007年の統計開始以来で最も高い水準となっています。事案の多くは夜間航行中の船舶を狙ったもので、複数名による侵入や船内物品の窃取が典型的な手口とされています。2025年は特に上半期に事案が集中し、8月以降は減少傾向が見られたものの、年間件数としては依然として高い水準にあります。

報告書では、停泊中または低速航行中の船舶が狙われやすいこと、刃物を所持した複数名による侵入が多いことが指摘されています。また、SOMS以外でも南シナ海やスールー海域で散発的な事案が確認されており、地域全体の治安改善には時間を要するとみられています。

アジア地域の海域を航行する船舶の乗組員や、フェリー・小型船舶を利用する渡航者は、夜間航行を避ける、施錠管理を徹底する、不審船舶に注意を払うなど、基本的な安全対策を今一度徹底することを推奨します。

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