コンゴ民主共和国東部 武力衝突の拡大

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2025年1月中旬から、コンゴ民主共和国東部、北キブ州、南キブ州周辺で反政府武装勢力による攻勢が激化しています。21日には南キブ州ミノヴァを制圧し、北キブ州ゴマへの攻撃も想定されています。各国とも自国民に当該地区からの退避を呼び掛けています

 

武力衝突が激化しているのはコンゴ民主共和国とルワンダの国境付近、北キブ州、南キブ州にまたがる地域です。この地域では以前からルワンダ領内を拠点とするM23 と呼ばれる武装勢力が活動しており、コンゴ民主共和国軍と断続的に衝突していました。2019年に北キブ州の重要地点ゴマからM23が撤退して以降最大級の攻勢が行われており、コンゴ民主共和国軍は南キブ州ミノヴァから撤退を余儀なくされました。

事実上の内戦状態になっているものと思われ、水や電気、インターネット等の生活インフラが不安定になっています。日常生活が脅かされていることから地元住民らも数千人以上が避難を開始しており、日・米・英・仏政府が周辺地域の自国民向けに退避勧奨を行っています。

 

なお、本件はM23の拠点がルワンダ領内であることから過去にコンゴ民主共和国政府はルワンダ政府の取り締まりが甘い、ルワンダ政府がM23を用いてコンゴ民主共和国に攻撃を行っている、といった指摘をしたことがありルワンダがこれに反発するなど外交問題にも発展しうる要因です。

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