2025年11月23日中国外務省はコンゴ民主共和国北東部に滞在する中国人に対し即時退避を呼びかける緊急通知を発表しました。対象地域は北キヴ州・南キヴ州・イトゥリ州・オートウエレ州などで「極めて複雑かつ深刻な治安情勢」を理由に挙げています
日本、米国、英国、オーストラリアは以前から同地域に対して「退避勧告」や「渡航中止勧告」など最高レベルの危険情報を設定しており、在留邦人や渡航予定者に対して厳重な警戒を呼びかけてきました。今回、中国政府が新たに「全員退避」を明確に求めたことは、現地情勢がさらに悪化していることを示すものと受け止められています。国連コンゴ民主共和国安定化ミッション(MONUSCO)は、11月中旬に北キヴ州ルベロ地域で発生した襲撃事件により、少なくとも89人の民間人が殺害されたと発表しました。犠牲者には女性や子どもも含まれ、武装勢力ADF(Allied Democratic Forces)の関与が疑われています
コンゴ民主共和国東部地域への渡航は控え、現地滞在中の方は今般中国政府が特に注意レベルを引き上げた4州を含め日本政府が立ち入りを控えるよう呼びかけている地域への渡航は避けていただくことを推奨します。またこれ以外の地域でも特に外国人や企業施設が攻撃対象となる事例も報告されており、活動拠点や移動経路の安全確認を徹底することが推奨されます。


