2020年11月3日~4日未明にかけエチオピア北部ティグライ州において、エチオピア軍の拠点が断続的に攻撃を受けています。攻撃を実行したのは北部を中心に活動を続ける「ティグライ人民解放戦線(Tigray People’s Liberation Front (TPLF))」と見られています。
直近の攻撃はティグライ州メケレのほか、ティグライ州南西部とアムハラ州北西部の州境に位置するダンシャ地域等でも発生しています。
この事態を受け、4日アビィ首相は記者会見において、軍や警察など治安部隊の施設周辺に対する防御を強化し、必要に応じてティグライ州に軍を増派するとともに、TPLFへの軍事的措置を講じることも示唆しました。
在エチオピア日本国大使館の情報によれば、既にティグライ州全土でインターネットが遮断されているほか、電話などの通信も制限されているとの報告もあるとのこと。
今後ティグライ州やアムハラ州において、エチオピア軍とTPLFないし反政府部族集団等の間で衝突が発生する可能性は否定しきれません。また、こうした衝突を契機として、混乱がエチオピア全土に拡大する、首都や大都市に軍および治安当局が追加配備され警戒態勢が引き上げられる可能性も想定されます。
滞在中の方は、現地最新情報に十分注意するとともに、当面の間軍や治安当局、エチオピア政府施設等への立ち寄りを極力避けるようおススメします。