2020年10月11日現地深夜、エチオピア西部、ベニシャングル・グムズ州マンデュラ地区で銃などで武装した集団が一般市民を襲撃し、少なくとも12名が死亡する事案が発生しています。本件はエチオピア全体では多数派のアムハラ人とベニシャングル・グムズ州の地元部族らの各種紛争に基づくものが起因していると推測されています。
9月10日のエチオピアの新年以降だけでもベニシャングル地域では少なくとも3件の類似襲撃事案(9月18日に89人死亡、9月24日に20人死亡)が発生しています。また部族同士の争いのみならず、10月6日には外国人が車両で移動中武装勢力に襲撃され、1名が死亡する事案も発生しています。
エチオピア当局は周辺地域での治安悪化に歯止めをかけるべく軍の派遣を行うなどしていますが、同国副首相は地元住民に対し、自らも銃で武装し自衛するよう呼びかけているとの報道もあります。
2019年4月に日本政府外務省が設定した最新のエチオピア向け危険情報ではベニシャングル・グムズ州の大部分は「レベル1:十分注意してください」となっていますが、直近の治安の悪化傾向は顕著です。