ケニア財政法をめぐる死者を伴う混乱

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2024年6月中旬以降反政府抗議デモに伴う混乱が拡大したケニアでは既に39名の死亡が確認されています。増税につながる「財政法」は混乱拡大を受け撤回されましたが、7月7日にも首都ナイロビ中心部で抗議デモが呼びかけられています。滞在中の方は群衆の集結地に近づかないようおススメします。

 

本件の発端は国家財政の悪化を受け、増税を含めた新たな財政規律を定める財政法が国会で議論され始めたことでした。増税に強く反発する市民らが中心となってナイロビやモンバサ等大都市で抗議デモが活発化し、一部は治安当局と衝突しました。その後も財政法をめぐる混乱は収まっておらず、デモ及び衝突に伴う死者が多数発生する事態が約2週間継続しています。現地の人権団体の集計によればこれまで少なくとも39名が死亡したとの報告があります。

こうした混乱を受け、一度可決された財政法は撤回され、7月5日にはルト大統領が増税の前に公共支出を大幅に削減する旨を具体的施策とともに発表しました。公務員の削減や国営企業の解散等が具体的な対応策として発表されています。

 

大統領が直接発表したものの、市民の一部では依然として反政府抗議デモを継続を主張するグループが存在します。7月7日には首都ナイロビ中心部CBD(Central Business District)付近で新たな抗議デモ及び行進が呼びかけられています。また、過去2週間ほどのデモに関連して死亡した方々を追悼するコンサートなども計画されており、混乱は継続する可能性が想定されます。

 

現地滞在中の方は不特定多数の人々や治安当局が集結する場所には近づかず、速やかにその場を離れることを推奨します。また、今後の動向は予見しづらい状況であることから、日々現地の最新情報を確認することもおススメします。

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