2025年6月9日以降、ケニア首都ナイロビ市内で警察による民間人への暴力的取り調べ・死亡事案に対する抗議が断続的に続いています。12日には市内中心部CBD地区で警官隊と抗議参加者らが衝突するに至りました。今後混乱が拡大する可能性もあるため、滞在中の方は最新情報にご注意下さい
本件はケニアの政治や社会問題について発信するブロガー/インフルエンサーであるアルバート・オジュワン氏が警察に逮捕され取り調べを受けている間に暴行を受けて死亡した事案に起因します。当初警察が「オジュワン氏は独房の壁に頭をぶつけて死亡した」と発表し、のちに警視総監が暴行によるものであると認めた経緯もあり、民間人の間で警察の取り調べの在り方への批判、オジュワン氏の死因の虚偽発表に対する一般民衆の怒りが広がっています。加えて、オジュワン氏が逮捕されたのは警察幹部を批判する内容のブログを公開したためとも報じられており、この逮捕そのものも不当であった可能性も指摘されています。
オジュワン氏が逮捕されたのは6月6日であり、その後首都ナイロビまで移送された後、取り調べを受けていました。9日に死亡が発表されると、数十人の支持者らが抗議に集まりましたが、この時点では混乱は大きくなっていませんでした。その後警察の死因隠ぺいや警視総監による謝罪などが積み重なり混乱が拡大していっており、現時点では今後の展開が読みづらい状況です。滞在中の方は混乱が拡大した場合に、群衆や警官隊の集結地点に近づかないことを前提に、安全第一で過ごすようおススメします。