バングラデシュ首都市内複数の爆発事案

この記事のURLをコピーする

2025年11月16日バングラデシュの首都ダッカで爆発が相次ぎました。市内の複数地点で手製の爆発物と思われる物質が使用され、少なくとも11か所で爆発が確認されています。死亡者はいませんが通行人の負傷が数人報告されています。

 

事件は現地19時半~21時頃まで順次発生し、暫定政府顧問の自宅前や学生主導の政党事務所に加え、公共交通機関や商業施設周辺でも爆発が確認されました。さらにバス3台が放火される事件もあり、都市全体が高警戒態勢に置かれています。警察は爆発が発生した現場をそれぞれ封鎖し、爆発物の残骸を回収するなど現場検証を進めており、政治的動機による犯行の可能性が高いとみて捜査を行っています。暫定政権と野党勢力の対立が続く中、来年2月の選挙に向けて政治情勢の不安定化を示唆する事案と言えます。

他方で、用いられた爆発物の種類からは、大勢を死傷させる目的というよりも社会不安の惹起や選挙妨害の意図が推測される点にも留意が必要です。現地滞在者や今後バングラデシュに渡航する予定のある方は、デモや抗議活動が発生している場所には近づかないこと、不特定多数が出入りする駅や空港、ホテル等のセキュリティが緩い場所に長く滞留しないことをおススメします。

 

また、今後選挙日程の詳細が報じられるにつれ、治安情勢の混乱も想定されます。選挙前後には不要不急の外出や真に業務に必要な方以外の渡航は控えることが推奨されます。

海外安全メールマガジン登録