2020年5月13日、インドが支配するカシミール地方の中心都市スリナガル郊外の検問所で、乗用車を運転していた25歳の市民が治安当局に射殺される事案が発生しました。治安当局によれば、射殺された男性は検問所で二度にわたり治安当局の停止命令を無視し、進んだため射殺したとのこと。他方で、地元住民の目撃証言によれば、男性は停止命令に従って車両を止め、しばし会話をしてから自動車を発進させた直後に背後から撃たれたと、状況認識が異なっています。
この事案後、地元住民らが治安部隊に対する大規模な抗議を行い、投石や催涙弾が飛び交う状況になりました。
インドが支配するカシミール地方では、一週間前に、反インド政府武力闘争の中心人物だったリヤズ・アハマド・ナイクが治安部隊によって殺害されており、インド政府に対する反感が高まっているタイミングです。今後も治安当局やインド政府に対する抗議デモが続発する可能性が否定できません。