2025年8月15日インドネシアでは本年8月以降、固定資産税の引き上げに対する抗議デモが各地で発生しています。13日には中部ジャワ州パティ県で市民団体によるデモが行われ、一部参加者が県庁舎や警察車両を損壊し負傷者や逮捕者が出ています。
インドネシアでは政府の増税や財政健全化に伴う各種支出抑制策に対し、「Indonesia Gelap(暗黒のインドネシア)」運動と呼ばれる市民による抗議活動が発生していました。今回固定資産税の引き上げ方針に抗議する地主等も抗議の声を上げており、抗議活動は拡大傾向にあります。加えて、インドネシアでは8月17日に独立記念日の祝日を控えており更なる抗議活動の活発化、規模拡大も懸念されています。
一連の抗議において反政府抗議者が掲げるプラカードや旗に日本のアニメ「ワンピース」の海賊旗(麦わら帽子をかぶった髑髏)が使用されている点も注目です。一連の抗議は日本政府や日本人、あるいはアニメとは無関係ですがインドネシアでは広く抗議の象徴として使用されています。こうした旗を掲げる一団を見かけた場合には、不用意な巻き添え被害等を避けるため、速やかにその場を離れることがおススメされます。