パキスタン南部カラチ市内での抗議活動激化

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2024年10月18日パキスタン南部最大都市カラチ市内中心部で野党PTIや宗教に基づく政治団体の支持者らと治安当局の衝突が発生しています。衝突の際には催涙ガスなどが広範囲で用いられており、反政府抗議活動の意図がなくとも群衆の周辺にいると思いがけない巻き添え被害を被ることがありますのでご注意ください。

 

先週来、カラチ市内全域では5人以上の集会は一切禁止とする法律に基づく規制が発令されています。他方、規制にも関わらず、前首相イムラン・カーン氏が率いるパキスタン正義運動(PTI)やイスラム政治団体パキスタン・ラバイク運動(TLP)等が市内中心部で抗議活動を強行したほか、今週末も抗議活動や行進を呼びかけています。

治安当局は18日に20人以上を逮捕して取り締まりを強化していますが、抗議参加者全員を逮捕することはできないため当面の間集会や衝突は継続するものと想定されます。日本人としてパキスタンの政府に抗議する必要性は低く、また、誤って近くにいた場合には思いがけない巻き添え被害を受ける可能性も否定できません。現地日本国総領事館からは以下4項目の注意喚起が在留邦人向けに行われています。

(1) デモや集会等が行われている場所には、決して近づかない。
(2) 移動途中等に集会等に遭遇した場合には、速やかにその場から離れる。
(3) テロ等の標的となりやすい場所(中国関係施設、宗教関連施設、政府機関、軍・警察等治安当局施設(含む車両、検問所等)などには出来るだけ近づかないようにし、用事についても短時間で効率的に行なうように心掛け、常に周囲の状況に注意を払い、不審な状況を察知した場合には、速やかにその場から離れるようにする。
(4) 当地の各種報道等より最新の安全情報を入手し、安全な行動を心掛ける。

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