2025年2月28日パキスタン北西部、ハイバルパフトゥンハー州ノウシェラの宗教施設に対し自爆テロが発生し、少なくとも5名が死亡、20名以上が負傷しました。死亡者の中には地元の宗教政党指導者も含まれているとのこと。政治的あるいは宗教的動機に基づく犯行と思われますが、詳細は現時点で不明です
事件があったのは、首都イスラマバードから西側に120キロほどの地域中核都市ノウシェラ市内にあるモスクと宗教学校(マドラサ)を兼ねた施設でした。金曜日午後の礼拝に大勢が集まっていた際に自爆テロが発生したことで、被害が大きくなりました。犠牲者の中には地元で一定の支持者を有する宗教政党ジャミアト・ウレマ・エ・イスラム(サミウルハック派)(JUI-S)の幹部が含まれていました。
現時点で犯行声明等は発表されておらず、実行犯がどのような主義・主張にもとづいて自爆したのか、またその背景にいる教唆犯がどういう存在なのかはわかっていません。パキスタンでは明日、もしくは明後日からイスラム教の暦で最も神聖とされるラマダン月が始まります。ラマダン月の間は統計的にテロの実行件数が増加する傾向にありますのでパキスタンを含むイスラム教圏では注意が必要です。ラマダンの一か月は普段以上に不用意な宗教施設・宗教行事への接近はおススメしません。