パキスタン クエッタ近郊列車襲撃立てこもり事案

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2025年3月11日、パキスタン南西部バルチスタン州の州都クエッタ付近で武装勢力が旅客列車を襲撃し、乗っ取る事案が発生しました。これまで少なくとも10名の死亡が確認されており、犯人は現在も約100名の人質を取って列車に立てこもっています。バルチスタン州の分離独立を主張するBLAが犯行声明を発しました

 

襲撃されたのはクエッタから首都イスラマバードを経由して北西部ペシャワールに向かう列車でした。450名以上の乗客が乗った9両編成の列車がクエッタ近郊シビ地区のトンネルに差し掛かったタイミングで数十名の武装集団が列車を襲撃し、停車させました。襲撃時およびその後の立てこもり中に少なくとも10名が殺害され、そのうち9名は治安当局関係者であるとのこと。また、現地治安当局は既に100名以上の人質を解放させたとのことですが、依然として100名以上が人質になっているとみられています。バロチスタン州の分離独立を主張する「バルチスタン解放軍(BLA)」が犯行声明を発表しています。

パキスタン政府の発表によれば、襲撃された列車の乗客の内約100名はパキスタン軍兵士であったとのことで、BLAはパキスタン軍関係者が多く乗るこの列車を明確に標的にしていた可能性も想定されます。

同国軍は事件発生日の夜までに武装勢力16名を殺害しており、現在最終的な制圧と人質解放に向けた取り組みが続けられているとのこと。

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