2025年11月30日フィリピンの首都マニラで大規模な抗議活動が発生しました。今回は数千~1万人程度の参加者が集まりましたが警察等との衝突は生じませんでした。ただし、今後も類似の抗議行動が起きる可能性があり、群衆の集結地点等への接近は引き続きおススメしません
今回の抗議活動は公共事業を巡る汚職疑惑が背景にあります。参加者は大統領府周辺に集結し、「マルコス大統領とサラ・ドゥテルテ副大統領は汚職の全容を説明しろ」と叫びながら繁華街を行進しました。主催者発表では参加者は2万人以上と発表されており、警察は大統領府周辺にバリケードを設置し、緊張が一時高まりましたが、大規模な衝突はなく平和的に解散しました。汚職疑惑に対する抗議行動は9月から断続的に発生しており、政治面への影響として既に複数の閣僚が公共事業の汚職疑惑を受けて辞任しています。
首都市内の市街地、繁華街にも影響が出ており、現地駐在者はもちろんのこと、旅行者も不用意に抗議活動、行進等に接近すると思いがけず衝突の巻き添え被害にあったり、治安当局から身柄を拘束されたりといった事態にもつながりかねません。滞在中の方は最新の抗議活動情報にご注意の上、群衆や治安当局の集結地点には近づかないことをおススメします。


