日本政府外務省は4月27日付でシンガポール海峡周辺での海賊行為の続発について改めて注意喚起を発しました。周辺海域では武装した集団による海上での襲撃事件が多発しています。
アジア海賊対策地域協力協定(ReCAAP)によると、2020年のアジア海域の海賊被害発生件数は前年比32%増の95件で、過去5年で最悪の水準です。そのうち、シンガポール海峡での襲撃事案は23件発生しています。
大幅増の要因は、新型コロナ流行で経済的な苦境に陥った沿岸住民が海賊行為に加わったと分析されています。今年もアジア海域ではすでに22件の被害が出ており、そのうちシンガポール海峡では12件発生しています。
旅行でシンガポール及び周辺国に渡航される方が直接影響を受けることは想定されませんが、海運関係者は特に同海峡にて襲撃事案による被害に遭遇する危険性を十分に認識し、最新の情報の入手に努めてください。