2025年8月30、31日、タイ首都バンコク市内で首相の解任判決及び後継首相の選定に関係する政治的な集会が複数行われています。現時点で暴力を伴う混乱は発生していませんが、集会に伴う道路の封鎖等が発生しており、滞在中の方はご注意下さい。
タイでは、隣国カンボジアとの国境紛争に関連した協議における不適切発現を受け、ペートンタン首相の解任判決が29日に発表されました。現時点ではペートンタン政権の副首相が首相代行を務めていますが、近々後継首相の選定が必要となっています。バンコク市内の戦勝記念塔前では「国土主権保護統一勢力」と名乗るグループがステージを設営しての政治集会が行われている他、市内複数個所で与野党関連団体やその他さまざまな団体がそれぞれの主張を行う集会が行われています。
特にカンボジアとの国境紛争ではタイ軍はもちろんタイ国内の一般人にも被害が出ている経緯から、安易な政治的妥協ができる状態ではありません。大規模な軍事衝突が首都バンコク等主要都市部に波及することは考えにくいものの、政治的な不安定さ、各集会会場周辺での混乱は否定できません。首都市内では警察が監視カメラによる警戒態勢の強化を行っている他、救急/消防も待機人員を増やし、不測の事態に備えています。バンコクを含む都市部では突発的な衝突や交通規制が発生しうる状況である点を踏まえ、滞在中の方、タイへの旅行を検討中の方は特に公共の場では周囲の状況に十分注意を払うようおススメします