2025年11月24日、フランスのニームで暴行を伴う誘拐事件が発生しました。複数の武装した人物が企業経営者を襲撃し、自宅へ連行した後に金品を奪いました。現時点で犯行声明は確認されておらず、動機は捜査中です。
事件は24日月曜日の午後7時頃フランス南部ニーム市の近郊カイサルグ地区で発生しました。被害者は医療機器販売大手の経営者であり、会社の敷地を出た直後に覆面をした複数の男に取り囲まれました。被害者は車両に乗せられ自宅へ向かうよう強要され、到着後に本人と22歳の息子が暴行を受けました。家にいたもう一人の息子は犯人の目を逃れ、別の部屋から警察に通報し、本事案が発覚しています。
犯人らは経営者の自宅にあった時計や宝飾品など高額品を大量に奪って逃走しており、被害総額は約100万ユーロ(約2億円)に達する可能性があるとのこと。地元検察によれば、犯人は拳銃を所持していたとされ、捜査はニーム司法警察とガール県憲兵隊により進められています。一時連れ去られた被害者とその息子は負傷していますが命に別条のない状態で保護されています。
当局は本事案を重大な組織的犯罪と位置づけ、被害者と家族の安全確保、犯人の特定に全力を挙げています。金品が盗まれていることや裕福な企業経営者に標的を定めていることから金品目的の犯行であろう、との推測が有力ではありますが、現時点で犯行声明は確認されておらず、動機についても捜査が続いています。
なお、被害者は会社の敷地を出た直後に襲撃を受けており明確に「待ち伏せ」をされていたことがうかがえます。犯人側に用意周到に待ち伏せされてしまうと防御策は極めて限られます。この点で特に待ち伏せ攻撃/強盗には注意が必要と言えます。


