2025年7月12日スペイン南東部トレ・パチェコ市内でモロッコからの移民らと極右主義を主張する集団が衝突し5人が負傷、1名が逮捕されました。暴力行為に加担した人間の逮捕が予想され、当面同市及び周辺地域で緊張感の高い状況が続く見通しです。
本衝突は木曜日10日にスペイン人の老人が襲撃されたことが発端となっています。金曜日以降数百人が終結し、直近の移民増加と治安の悪化を結び付けて抗議が行われていました。こうした動きに呼応する形で同市内の住民ではない集団が棒やハンマーで武装して集結し、同市内の外国人居住家屋を襲撃するようになりました。
こうした事態を受け、主として地中海を挟んで対岸に位置するモロッコから移住している移民の集団が集結し、極右主義・人種差別的な襲撃を行う集団と対峙し、土曜日12日に衝突が激化しました。州政府治安警備隊の介入により暴力行為は一旦収束していますが、現在双方の暴力行為に加担した人物らの捜査・逮捕が進められています。
現時点で根本的な原因は解決しておらず、スペインの特に南部に移民が多い社会構造やスペインを含む欧州の経済状況等、暴力行為をも辞さない過激な複雑な要素が絡み合って発現した事象であり混乱が継続する可能性も否定はできません。