2023年7月20日スウェーデン首都ストックホルム市内中心部イラク大使館付近でイスラム教の聖典であるコーラン焼却を伴う反イスラム教デモが呼び掛けられています。6月末にもコーランが焼却されており、世界各地で反発が発生した経緯があり、今回も注意が必要です
6月末に発生したコーラン焼却パフォーマンス以降、同国内では特定の宗教を侮辱するような抗議デモ等の呼びかけが断続的に発生しています。また、同国の司法当局は表現の自由を理由として、特定の宗教を攻撃する色彩を帯びたデモの実施そのものは許可しています。これまでイスラム教の聖典であるコーランが実際にデモ活動の一環として焼却された他、キリスト教の聖典である聖書やユダヤ教の聖典であるトーラーを燃やすことを掲げたデモも許可されています。聖書・トーラーの焼却行為は中止されていますが、今般再度コーラン焼却が行われた場合、世界各地のイスラム教国、イスラム教徒からの反発は必至と言えます。
現地スウェーデン大使館は本件に加え夏休みで海外渡航される日本人が増えることも踏まえ、以下の通り包括的な注意喚起を行っています。
観光施設やその周辺、イベント会場、レストラン、ホテル、ショッピングモール、スーパーマーケット、ナイトクラブ、映画館、公共交通機関等人が多く集まる施設、教会、モスク、シナゴーグなどの宗教関係施設、政府関連施設(特に軍、警察、治安関係施設)などはテロの標的になりやすい場所とされています。引き続き治安や安全対策に関する情報収集に努めつつ、身の回りの安全に十分注意を払ってください。
万が一不測の事態に巻き込まれた場合の対応として、以下の点を参考にしてください。 (1)基本対応 ア 爆発、銃撃の音を聞いたら、その場に伏せるなど直ちに低い姿勢をとり、頑丈なものの陰に隠れる。 イ 周囲を確認し、可能であれば、銃撃音等から離れるよう、速やかに、低い姿勢を保ちつつ安全なところに退避する。閉鎖空間の場合、出入口に殺到すると将棋倒しなどの二次的な被害に遭うこともあり、注意が必要。 ウ 爆発は複数回発生する可能性があるため、爆発後に様子を見に行かない。