タジキスタン刑務所内での受刑者暴動(IS関係者らが看守を殺害)

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2019年5月19日夜、タジキスタンの首都ドゥシャンベ東方ヴァフダートに位置する刑務所内で、ISに関与したとされる受刑者が看守を殺害、他の受刑者の拘束を解き、一時刑務所内で暴動が発生しました。看守らが鎮圧のために発砲し、受刑者29名と看守3名が死亡しました。

タジキスタン治安当局の発表によれば、他に受刑者25名の身柄を拘束して、暴動の経緯を取り調べており、刑務所内は通常業務に戻っているとのこと。

 

 

事件のきっかけとなった受刑者はタジキスタン軍の特殊部隊隊長で後にISに参加していたグルムロッド・カリモフの息子ベクルーズ・カリモフだったとされています。なお父親のグルムロッド・カリモフはシリアでの戦闘中、2017年9月に死亡したとされています。

 

タジキスタンを含む中央アジアからは2014年頃からアフガニスタン等を経由してイラクやシリアのISに参加した国民が一定数存在しています。現在中央アジア諸国ではロシア、中国等地域大国の力を得ながらISに関係する勢力、潜伏している武装グループなどの摘発を進めています。今回の事案は刑務所内で発生しており、一般国民及び日本人を含む外国人には影響はありませんでした。

ただし、今後もISに関連した動きが起こりうる国・地域であることを踏まえ、現地最新情報に注意を払う必要があります。

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