キューバ国内蚊媒介感染症の流行

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2024年5月以降、キューバ国内で蚊が媒介する感染症「オロプーシェ熱」の感染事例が増加しており、特に8月中旬以降報告数が急増中です。これまでの感染例は500件以上に上っており、首都ハバナを含むキューバ全土に感染が拡大しています。キューバ保健当局は30日以降、緊急の衛生管理プログラムを開始しました

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米国 疾病管理予防センター(CDC)が発表しているオロプーシェ熱の感染リスクマップ

本疾患はヌカカによって媒介されるウイルス性の感染症です。発症から3-4日間の間、発熱、頭痛、倦怠感、嘔吐などの症状が続きますが体力が十分であればほとんどの感染者は回復します。これまでブラジルやボリビア等南米で多く感染が確認されていましたがキューバでオロプーシェ熱が拡大するのは史上初の出来事です。人々に同疾患に対する免疫がないこともあり、当面さらなる拡大も懸念されています。

また、米国保健当局は本年に入り、キューバから帰国した米国人のうち21名が帰国後にオロプーシェ熱の症状を呈したと報告している点にも注意が必要です。キューバに滞在中の方及び、訪問予定の方は以下日本政府の検疫所が公表している情報を読むこと、また現地滞在中は蚊に刺されないように感染予防を行うことなどをおススメします。

【参考】日本政府厚生労働省 検疫所によるオロプーシェ熱の解説(2024年7月5日付)

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