11月15日メキシコ国内、首都メキシコシティを含む複数の都市でいわゆるZ世代(Gen Z)が主導する大規模な抗議デモが実施されました。デモは当初平和的に始まりましたが、一部の参加者が暴徒化し、警察との衝突に発展しました。100名の警官を含め120人以上が負傷したと報じられています。
本件デモの発端は、今月初めに発生したウルアパン市長の殺害事件であり、治安悪化と政府の腐敗に対する怒りが若者層を中心に広まっていました。こうした中SNS等を通じて若者を中心に抗議行動が呼びかけられた11月15日、首都市内中心部、ソカロ広場や国立宮殿前に数千人が集結しました。一部のデモ隊は金属チェーンや花火、石などを用いて警察と衝突し、警察装備を奪う場面も確認されました。これに対し、メキシコシティの治安当局は催涙ガスや盾を用いて鎮圧を図り、20人を逮捕したと発表しています
首都メキシコシティの市長はSNS上で「暴力的な表現は他者の権利を侵害する」と非難し、平和的なデモ参加者の中に過激派が参加していたことを示唆しました。
大規模デモの際に不用意に群衆に接近すると思いがけず身体への被害が発生することや誤って治安当局に身柄を拘束されるリスクが高いことを示す事案です。メキシコ滞在中の方は最新の現地情報収集を怠らず、デモ等が呼びかけられる際には集合場所等には近づかないことがおススメです。


