2021年3月14日ヨルダン西部サルトをはじめ、アカバやカラック等の都市で同国医療体制が不十分であることに抗議する市民らが集結する事態が発生しました。本件はサルトの病院でコロナウイルス感染症の治療を受けていた患者が酸素供給の不備により7名死亡したことへの抗議が発端です。
ヨルダン国王が直接サルトの病院長に辞職を求め、職を退いたこと、また保健大臣も辞職したため現時点では状況は落ち着きを見せていると言えます。他方で、若者を中心に長引くコロナウイルス感染症対策による経済苦境、また同国の医療体制の不十分さへ抗議を続けるといった声は根強く存在しています。今後も散発的に主要都市で抗議デモが発生する可能性は否定できません。