イスラエルによるカタール首都ドーハ北部攻撃

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2025年9月9日イスラエル軍はカタール首都ドーハ北側ルサイル地区の住宅に対し、ピンポイント攻撃を行いました。ハマス幹部の滞在先を標的にしたと宣言していますがカタール人を含め6名が死亡しています。カタールは外交的対応を検討中です。

 

複数の報道によれば、イスラエル軍がカタール首都ドーハ北部に対して限定的な空爆を実施したとされ、現地では緊張が高まっています。これまでイスラエルはパレスチナ及びレバノンの武装勢力を標的にした軍事行動、及びイランとの直接的軍事衝突に関与してきましたがカタールへの攻撃は初めてです。また、ガザ停戦交渉を仲介する立場であるカタール国内で交渉相手であるハマス関係者の滞在先を攻撃するという行為も異例であり、今後明らかになる情報の分析は必須です。

攻撃の標的はハマス幹部の滞在先または関連施設であった可能性が指摘されており、複数の住居が破壊された写真が報じられています。攻撃は空爆とミサイルを交えて行われたものと想定され、カタール治安要員少なくとも1名を含む6名の死亡が報じられています。ハマス側は標的とされていた交渉団のリーダーの無事を主張しています。

イスラエル、カタール側は現時点で公式な声明を出していません。カタール政府は現在、事実関係の確認を進めており、外交的対応を検討中と報じられています。現地では一部地域で交通規制や警備強化が行われているとの情報もあります。欧州諸国は本攻撃を強い言葉で非難しています。

カタールは航空のハブとしてハマド国際空港を介して世界の広い範囲に航空便を運航しています。現時点で商用便の運航には影響は出ておらず、アジア、欧州、アフリカ等いずれの方面も運航は継続されています。他方、在カタール日本国大使館は本事案を重く受け止めており邦人に対し、報道や大使館情報を通じて最新状況の把握に努め、不測の事態に巻き込まれないよう十分注意するよう呼びかけています。

 

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