タンザニア治安最新情報(2025年11月)/海外安全.jp


0.タンザニアにおける日本人向けの緊急連絡先

◎在タンザニア日本国大使館  :+255-(0)22-211-5827、+255-(0)22-211-5829

(注:日本の携帯電話からかける場合機種にもよりますが、「0」の長押し、もしくは「*」を二回押すと「+」が入力できます)

◎警察   :022-2138177、0787-668306

◎救急/消防 :114

ディスクレイマー

・本ページは日本・アメリカ・イギリス・オーストラリアの各政府が発表しているトラベルアドバイス類を比較し、情報提供を行うことを目的としています。

・当サイトに記載の情報は、各国政府の発表内容及び当サイトが信頼に足ると判断した各種メディア情報を踏まえて掲載しています。

・本ページに記載された内容は各国における皆様の安全を担保するものではありません。

・当サイトでは、本ページ記載の情報を基に行った皆様の判断によって引き起こされる損害等の責任は負いかねます。

・海外への渡航に際しては、日本政府外務省や所属されている組織/団体、旅行会社等の具体的な助言に従い、ご自身で安全確保に努めていただくようお願いします。

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1.総論

2025年11月1日時点で、タンザニア全土、特にダルエスサラームで抗議活動が発生していることを踏まえ、現在安全確保上の課題が生じています。これを受け、11月3日までに日・米・英・豪すべての政府がタンザニアに対するリスク評価を引き上げています。

選挙以外の治安面に関し、タンザニアに対しては各国の評価がやや分かれているものの、銃器も用いられる可能性のある凶悪犯罪(強盗、車両強盗等)への注意が必要であるという認識は共通です。いずれの政府も国内の経済情勢等を背景に、犯罪事案が増加傾向にあるとの認識を示しています。また、南側ブルキナファソ国境に近いムトワラ州では武装グループによる越境攻撃の可能性があるとして4か国すべてが他地域よりもリスク評価を厳しく設定しています。

アメリカ政府は特筆してLGBTIを標的とした襲撃などが発生していることに注意喚起があります。また、日本政府外務省は他国以上に西側ルワンダやブルンジとの国境付近や北部アルーシャ州等に少し高めの危険情報を設定しているという特徴があります。

【海外安全.jpのコメント】

2025年11月1日現在、同国内では主要都市ダルエスサラームで夜間外出禁止令が発令されているほか、国内各地で選挙結果に対する抗議行動・衝突が継続しており国際線の離発着にも影響が出ていることから、英国政府、オーストラリア政府、アメリカ政府、日本政府と順次リスクレベルを引き上げています。現地情勢は流動的であり、現状現地に不慣れの方が新たに渡航するにはおススメできない状況です。滞在中の方は現地最新情報に十分注意し、安全確保を最優先に行動ください。

タンザニアでは数年前まで国内でテロ事件が散発しており、依然として東側海岸線沿いにテロ組織関係者が潜伏しているとの情報がしばしば入ってきます。テロへの警戒を解いてよい状況にはないことを認識いただく必要があります。

また、各国政府ともに記載している通り、直近タンザニア国内での強盗事件発生数が増加傾向にあります。特にダルエスサラームやザンジバル島等、外国人観光客が多い場所では、自国民よりも裕福だと思われる外国人狙いの犯行が多いため、外出時の格好や外出時間等に注意することをおススメします。

2.日本政府の危険情報

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「レベル3:渡航は止めてください」が設定されている地域

ブルンジとの国境付近

治安当局の管理が十分行き届いておらず、武装強盗が発生していることから、強いトーンでの注意喚起がなされています。

「レベル2:不要不急の渡航は止めてください」が設定されている地域

ムトワラ州

隣国モザンビークから武装勢力が越境し、襲撃等の被害が発生しだしています。今後も同様の襲撃が継続する可能性があるとされており、ムトワラ州、特にモザンビーク国境付近には近寄らないよう注意喚起されています。

「レベル1:十分注意してください」が設定されている地域

上記を除く全土。

以前からレベル1が設定されていた地域(インド洋沿岸部(ザンジバルを含む)、タンガニーカ湖岸付近及びルワンダとの国境付近、アルーシャ州)に加え、中心都市ダルエスサラームを含む全土が総選挙後の混乱が続いていることを背景に2025年11月3日付で危険情報が引き上げられました。

加えて主要都市では外国人を標的とした凶悪犯罪(路上強盗、車両強盗、詐欺、ひったくり等)が多く発生していることから繰り返し注意喚起がなされています。

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3.アメリカ政府のトラベルアドバイザリー

大統領選挙・総選挙後に国土全土でデモが継続していることを踏まえ、「渡航の必要性を再検討してください:Reconsider travel」が設定されています。

 

加えて、全土で銃器を用いた凶悪犯罪や過去にテロ事件が発生している経緯も説明されています。特に南部ムトワラ州はテロの脅威が高いとされています。

さらに特にLGBTIを標的とした攻撃が発生しやすいことについて特記されています。

4.イギリス政府のトラベルアドバイス

2025年10月29日の大統領選挙・総選挙以降全土で継続するデモ・衝突を受け、「渡航前に注意事項を確認してください:See our travel advice before travelling」が設定されている状態です。

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選挙に伴う混乱に加えて銃器を用いた凶悪犯罪が全土で多く発生しており、かつ増加傾向にあることが記載されています。自身と持ち物への一定の警戒を保つようアドバイスされています。

加えてザンジバル島へ渡るフェリーなど、東側海岸付近で運航されている船舶でしばしば沈没事故が発生していることが記載されています。

5.オーストラリア政府のトラベルアドバイス

2025年10月29日に行われた大統領選挙・総選挙後に継続するデモや衝突の影響を踏まえ、2025年10月31日付で国土の大部分が「渡航の必要性を再検討してください:Reconsider your need to travel」にリスクレベルが引き上げられました。
ムトワラ州のモザンビークとの国境線から30キロ以内には「渡航を取りやめてください:Do not travel」が設定されています。
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オーストラリア政府は4段階の色分け+白(評価なし)の5段階のレベルわけを行っています。

選挙前は、タンザニアはほぼ全土が5段階の真ん中である「十分警戒してください:Exercise high degree of caution」が設定されており、暴力的な犯罪行為がレベル設定の理由でした。選挙後国内各地で混乱が続くこと、また国内の空港からの国際線離発着にも支障が出ており、安全な移動が保証されないことを踏まえ、10月31日付でリスクレベルが引き上げられました。

新型コロナウイルスのパンデミック拡大前と比して南東部モザンビーク国境周辺のレベルは引き上げられている状況は変わっていません。

6.最近の治安ニュース

タンザニア選挙後の混乱(2025年10月29日)

在タンザニア米国大使館の警戒情報(2025年3月21日)

タンザニア北西部マールブルク病の再流行(2025年1月)

タンザニア野党幹部らの逮捕(2024年9月23日)

タンザニア北西部マールブルク病の発生(2023年3月→6月に終息宣言済み)

タンザニアフランス大使館付近銃撃事案(2021年8月25日)

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