レバノン相次ぐ「預金者強盗」事案

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2022年7月14日、16日とレバノン国内の複数の都市で預金者が銀行窓口で自身の預金引き出しを強引に要求する事案が相次いでいます。現地の銀行業界団体はこうした事態を受け19日月曜日から3日間銀行の本支店を一斉に閉店すると発表しました。

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レバノンでは2019年後半、同国の通貨レバノンポンドが暴落して以来、預金があっても月400ドル分までしか預金の引き出しが認められていません。14日に強行的な預金引き出しを行った女性はおもちゃの銃を用いて一時銀行員を人質に取り、13,000ドルを自身の預金から引き出しました。この映像が同国内で多く閲覧されたことで、16日には本物の銃を持参し、自分の預金引き出しを求める事案が続発しました。

 

なお、これまでに発生している「預金者強盗」はあくまで自身の銀行口座残高の範囲内で引き出しを要求するものです。他人の金銭を奪う事態には至っていません。ただし、実際に銀行の店舗内にガソリンを撒いた男が逮捕された事例もあり、今後類似行為が実践された際巻き添え被害に遭う可能性は否定しきれません。

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