世界は日本の治安をどう見ているか

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Global Peace Index(世界平和指数)

2019年6月、英エコノミスト誌系のシンクタンク、Institute of Economics and Peace が「Global Peace Index (世界平和指数)」の最新版を発表しました。この指標は犯罪の発生率や暴力的なデモ、テロの発生率や件数のほかに治安当局の能力、核兵器の保有実態、国連の平和維持活動への資金提供等を指数化し、各国の平和度を総合的に評価したものです。

制度面や資金面を含む23の指標を基に計算されていますので、必ずしもその国の治安情勢や政治の安定度だけが評価されるわけではありません。しかしながら、概ね、世界中の安全とされる国が見えてくるという意味で参考になるランキングと言えるでしょう。

 

2019年版の世界平和指数上位国は次の画像の通り。最上位にランキングされたのはアイスランドでした。日本は世界で9位、アジアではニュージーランド、シンガポールに次いで第三位ということになります。全世界163ヶ国のうち上から9番目なのですからやはり世界的にみれば日本は「安全な国」と評価されていると言えるでしょう。

 

こうした国のランキングはあくまで目安ではありますが、なぜここでご紹介したかというと海外での安全対策の目安として便利だからです。我々が口を酸っぱくして、日本人の皆様に

 

「海外では日本と違って普段から安全対策を意識してください!」

 

と訴えているのかというと海外では日本よりもリスクが高いことが一般的だからです。世界平和指数だけを見ても、日本よりも安全とされている国は8つしかありません。世界はこれだけ広いのにたったの8か国だけなのです。(ちなみに最新版の世界平和指数ではドイツは22位、イギリスは45位、フランスは60位、アメリカは128位、韓国が55位です)

 

 

海外での安全対策を考える際重要なのは「日本との比較」です。海外への旅行とはすなわち、日本と比べてリスクの高い場所に行くということ。当然ながら、普段と違う心構えが必要になるということがわかっていただけますでしょうか?

 

【次ページでは・・・都市別安全度合いランキングで東京と大阪はどのように評価されているか?】