災害発生時に使える「防災カード」
東日本大震災や今般の西日本豪雨など、日本国内では自然災害による被害が後を絶ちません。普段当たり前すぎて存在を忘れてしまいそうですが、以下に列記するようなシステムは人や機械がちゃんと動いているからこそ不自由なく使えるものです。
・水道
・ガス
・電気
・通信(固定電話・携帯電話・wifi等)
・公共交通機関(鉄道・地下鉄・バス等)
・流通網(スーパーやコンビニの商品供給等)
災害が発生して、使えなくなるとどれも困ってしまいますよね。
特に携帯電話が使えなくなってしまうと家族との連絡もままなりません。また、たいていの電話番号は携帯電話のメモリに入っているでしょうから、電気が止まり、携帯電話の電池が切れてしまった場合、パートナーやお子さんの連絡先すらわからなくなってしまうことも予想されます。
そんな時に備え、日本の各自治体では防災パンフレット等で「防災カード」を作ろう!と呼びかけています。例えば次の図は東京都品川区がHPで公開しているものです。
いざ、というときにもお財布や定期券入れなどに家族や所属先、重要な連絡先を忍ばせておけば、携帯電話の電池切れの場合でも、公衆電話等から安否の連絡ができますね。
海外で常時手元に置ける「連絡先カード」を作ろう
ご覧いただいたように日本国内では自然災害に備えてこういったカードを作りましょう、という呼びかけがなされています。各地の自治体もPRしていますし、公立の学校でもこうしたカードを家庭で作るよう指導されていますので、実際に活用されている方もいらっしゃるのではないでしょうか?では、海外渡航の際にも同様のカードを作っている方はどのくらいいるのでしょうか?
日本に比べて勝手がわからないことも多いですし、予想外のテロや襲撃事件、政変、もしくは携帯電話の盗難といった事態だって起こり得ます。英語や現地の言葉ができる方でもパニックになった時、日本語で相談できる連絡先がすぐにわかるかわからないかで、随分と気の持ちようが変わってきます。そういう時に、役立つのが海外版の「連絡先カード」。日本国内と同様に、いざというとき連絡できる人や組織の名前と電話番号、住所などを書いて、手元に置いておくとよいですよ。
弊社ではパニックになった時にもさっと取り出せるように、海外へ出発される前に準備することをおススメします。例えばお財布の中に一枚、パスポートケースに一枚、といった具合に準備しておくと、たとえお財布を盗られても連絡先だけはなんとかわかるはず。連絡先さえわかれば、近くの人の携帯からでも、ホテル・レストラン、もしくは民家の電話からでも助けが呼べます。
また、海外に多く関係者を派遣されている企業のご担当者様であれば、海外出張/赴任者+家族用に緊急連絡先カードを作ってしまってもいいかもしれません。例えば世界銀行(World Bank)グループでは、契約関係にある人にプラスチック製の小さなカードを配布し、鍵と一緒に常時携帯できるようにしています。
(次ページでは・・・海外での安全管理のために必要な連絡先リスト事例を具体的に説明します)
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