静かなときこそ冷静な情報収集と訓練を!
もちろん次の大きなテロ・襲撃が計画されているかどうか、通常はわかりません。企業が事業活動を継続できなくなることがあるように、テロ組織もヒト・モノ・カネが集められず、活動を一旦休止する、あるいは治安部隊に殲滅され組織が解散するというケースもあります。
ただ、本当にリスクが下がったかどうか確認ができない以上、最悪の事態に備えることが必要です。「天災は忘れたころにやってくる」と言いますが、テロに関しては「忘れたころに油断して被害を受ける」のは避けたいところ。
ですので、当HPでは大きなテロ・襲撃事件が発生していない時期に冷静に情報収集すること、そしてテロが発生していない時期こそテロに巻き込まれたことを想定した緊急対応訓練を行うこと、を推奨しています。
テロが頻発している時には、目の前のテロ事件の詳細情報や背景の分析、関連情報の読み込みにどうしても時間を取られてしまいます。冷静に、時間をかけて「もしかしたら進んでいるかもしれない次のテロ計画」の予兆がないか情報収集するなどとてもできたものではありません。
また、関係者がテロの被害にあってから緊急時の対応を訓練することは無意味です。日本で広く行われている避難訓練は大地震で避難所生活を強いられている時に行うものではありません。自然災害の被害が発生する前に定期的に行っているからこそ、いざ災害が発生した時にスムーズに対応できているのです。
現在のように一見世界全体にインパクトを与えるようなテロ事件が発生していない時こそ、緊急事態への備えを積み上げておく好機と言えるのではないでしょうか?
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