安全対策責任者を育成するために

海外展開、事業拡大と安全確保の両立を

 

当HPの専門は企業経営でも財務戦略でもありません。しかしながら、最高財務責任者に対する日本企業の姿勢の変化は大変興味深いと感じました。尾崎自身、以前から海外で事業展開を行う企業・団体であれば安全対策の視点を経営戦略に反映させなければならないと感じていたからです。

 

今年だけでもケニアやニュージーランドで大きなテロが発生しており、またフランスやアルジェリア、セルビア等では大規模な反政府デモが継続しています。このような状況で十分な安全対策をせずに海外に展開することは経営上大きなリスクです。万が一関係者が死傷してしまった場合、その時点でのネガティブ・インパクトのみならず、その国への投資凍結(ないし撤退)、企業レピュテーションの棄損、株価の下落、等将来にわたって長く負の影響が残る可能性も想像されます。

 

世界全体で見ればテロによる死者数は減少傾向だが、その理由はこれまで死者が多かったアフガニスタン・イラク・ナイジェリアでの死者数減ったため

 

 

他方で、人口が減少し、市場が縮小しつつある日本国内に留まっているようでは、日本企業の成長はおろか、生き残りさえ怪しい状況です。必然的に海外に事業展開する必要が生じてくるのですが、事業展開先の検討や現地リスクの回避・低減は経営方針の一部として十分に議論されているでしょうか?

 

海外進出先の選定や進出可否の検討にあたり、経済的な観点だけを考えればよい時代はとうに終わっているように思います。テロや凶悪犯罪が世界中に広がってしまった今、

 

 十分な安全が確保できるだろうか

 そのためのコストはどの程度か

 安全対策への投資を行ってもなお、海外展開を行う意義があるか

 

も議論しなければならないように思います。

 

安全対策の責任者も最高財務責任者と同様、これまでの役回りを超える「経営者の参謀役」としての立ち回りが求められる時代になる、というのは尾崎の考えすぎでしょうか?

 

 

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