日本企業・団体の成長のために人間力のある責任者を
ご紹介した一橋大学の財務リーダーシッププログラムを主催するCFO教育研究センター長、伊藤邦雄さんは以下のように述べています。
『優れたCFOの条件は
1)財務・会計の知識があること、
2)経営戦略やマーケティングに精通していること、
3)人間力が備わっていること。
またCFOは「正当なる二重人格者」であることも大切であると思う。
お金を預かる以上財務規律に厳しく事業部門に対して厳しさを持つと同時に、
実態を理解して寄り添う姿勢も大切だ。
厳しさと寛容さを7対3の比率で持つのが黄金律だと唱えている』
尾崎が考える安全対策責任者の理想像と大変似ています。
尾崎が考える安全対策の責任者として必要な素養は
1)海外のリスクや安全対策の知識があること
2)関係者の命を守りながら事業で成果を出すという使命感とバランス感覚を持っていること
3)現地の状況を想像し、人間的な決断を下せること
の三つ。
杓子定規に「危ないから退避せよ」「規則なのでその行動は認められない」というだけなら規則だけ作成すればよいのです。しかしながら現実のビジネスの世界は規則を作ったときには想定していないトラブルの連続。そういう時に、事態を的確に把握し、物事の優先順位をつけ、的確に判断するために、経営層や責任者が必要なのです。
まして、海外での安全対策はそもそも「予想外の事態が起こっている」時の対応を考える仕事。企業・団体の安全対策責任者には経済性や社内の状況、またプロジェクトの背景等を踏まえながらも現地にいる関係者の命を守るという非常に難しい役割を担うのです。万が一の際、規則通りではない人間的な決断を下せるような安全対策責任者が増えることを願っています。
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