夏を控えて気になることは…
お久しぶりです、代表の尾崎です。2023年も6月に入りました。関東以南は既に梅雨入りしており、今年も日本の暑い夏が近づいてきています。今年も電力不足が懸念されており、実は東京電力の管内では2023年の7月~8月にかけて夏場の節電要請も出されています。
気候変動の影響なのか、はよくわかりませんが少なくともデータ上平均気温は上がっていますし、熱中症への警戒が必要なのは言うまでもありません。そして健康への悪影響がないように、その上で電力の観点からも金銭の観点からも効率的に空調を行うことが極めて重要になっています。その点で、省エネ性能の高いエアコンに買え替える方が多いようですが、皆さんも準備万端でしょうか?
尾崎も最近教えてもらって知ったのですが、世界的な半導体需要の高まりや物流の混乱、エアコンの輸送や設置に関わる方の人手不足なども相まって実はエアコンの交換・設置には皆さんの予想以上に混みあっています。論より証拠、まずはこちらの画像をご覧ください。
尾崎にとってもびっくりだったのは、エアコンの新規据え付けは夏本番を迎えるとなんと2週間以上先でなければ予約ができないのだとか。本当に?と思っていた尾崎が電車でたまたまみかけた広告にもそう書いてありました。どうやら本当のようです。
ここ数年東京近辺では40℃を超える気温の日もそれほど珍しいとは言えない状況です。炎天下でスポーツをやったり、直射日光にさらされないように自宅にいてもこれだけの高温環境ではエアコンなし、というのは命にも危険です。注文してすぐに最新型のエアコンを設置してもらえると勘違いしていた場合にはちょっと困ってしまいますよね。そしてもっと困るのは、古いエアコンが使えない状態になってしまい、急遽新しいエアコンを購入するような場合。この場合は、「エアコンなし」で2週間以上待たなければならなくなりますので本当に熱中症になりかねません。
本格的な夏を前に、家電メーカーや家電量販店が呼び掛けているとおり、是非6月前半の内にエアコンの試運転を行っておくことをおススメしたいと思います。
「今まさに困っていること」以外の課題は先送りしがち
さて、エアコンの教訓から見えてくるのは何でしょうか?危機管理を生業にしている尾崎が感じたのは、皆さん思っている以上に課題の先送りをされているのだなぁということでした。
例えば
期末テストに向けたテスト勉強
老後の資金のための貯金/資産運用
健康維持のための運動/薄着の季節に向けたダイエット
なんかもそうですが、今日今からコツコツとやる、というのがおそらく王道のアプローチのハズ。しかしながら勉強も貯金も運動も今取り組まなくてもその悪影響はその瞬間には目に見えづらいモノ。テスト直前の一夜漬けを余儀なくされた瞬間やいざ自分が後期高齢者になってから思ったほど自由にお金が使えない現実を突きつけられるまで、数か月~数十年を経て自分のピンチに気づくことになります。
中長期的な影響が見えにくい健康への投資やダイエットは確かに意思の力が必要でしょうけれども、テスト勉強やお金の話といったよりダイレクトに努力の成果が見えるテーマでも人は先送りにしてしまいがち。まして、今動いているエアコンの買い替えは後回しになってしまいがちなんでしょうね。
ただし、本来コツコツ取り組む、早め早めに対応しておくことが望ましい事柄を後回しにするということはどこかでそのツケを払う必要が出てくるということでもあります。テスト勉強を後回しにするとどうなるか、はこのコラムを読んでいる方の多くが実体験を持っているはずですよね。そして今品不足、人手不足に見舞われているエアコンの交換・新設の場合も後回しにしているといざという時に思い通りにならない状態です。「今まさに困っていること」には皆さんすぐ対応されるでしょうけれど、「もしトラブルが起こると困るかもしれないけど、今はまだ何の問題もない」という状態ではなかなか取り組みが進みません。そしていざトラブルが起こった際に途方に暮れることになるのです。
猛暑の中で2週間、エアコンなしで過ごすという状態は誰も望んでそうなろうとは思っていません。しかしながら、まぁそのうちやればいいや、何か異常が生じてからお店に相談すればいいや、と思っているうちにある日突然故障してしまうのが電化製品の常。結果的に早めの交換をしなかったがゆえに、猛暑の中で2週間以上エアコンの設置を待たされる方が4割もいらっしゃるということになるのでしょう。
いざという時「誰かがすぐに助けてくれる」は非現実的
さて、海外での安全管理を含む危機管理においては、トラブルが発生する前に自ら準備をしておくことが最も大切です。新型コロナウイルス感染症でもそうですし、急な戦争が始まる場合でもトラブルに陥ってから誰かに助けを求めても、皆さんを助けられる人はごくわずかしかいません。そして同じタイミングで助けを求めている人が多くなれば、日本政府外務省やアシスタンス会社と言えど一斉に救助することは不可能です。
そう、この状態はエアコンの交換・新設と同じ。いくら皆さんが途方に暮れていて、助けようとしてくれる方がいたとしても製品の供給や据え付け担当者の数に限度がある以上全員に速やかな手助けをすることは非現実的なのです。海外での安全管理もエアコンのトラブルも、いつ何時どんな形で深刻な状況が起こるかなわかりません。ただわかっているのはあらかじめ自分で備えておかなければ、その時に自分が困る、ということだけ。
海外での危機管理においては、例えば以下の3項目を準備しておくことで「いますぐ助けてもらえない」状態でもなんとかピンチを乗り切る可能性を高められます。少し早めにエアコンを買い替える、夏を前に試運転をしておくのと同じような取り組みですね。
自分自身でトラブルを脱出できるように備えておく
早期に助けてもらえるよう速やかにSOSを発する
自分を助けてくれる人たちとの連絡網を平時にチェックする
様々なネットワークで助けてもらえるよう日頃から人脈を構築する
海外での危機管理は予算の制約や組織内の人員不足、あるいは何をどう取り組めばいいかわかりづらい分野であるのは承知しています。ただ、いざという時に困らないためには「先送り」し続けられる問題でもない、ということを改めて感じていただきたいと思います。
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