全世界親パレスチナデモの大規模化

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2023年10月中旬以降、世界の主要都市で親パレスチナ(反イスラエル)のデモが次々と行われています。21日ロンドンで行われたデモでは10万人以上が集まり、主要な通りを占拠しました。一部のデモ周辺では衝突も発生しており、群衆への接近はおススメしません

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ロンドン中心部首相官邸付近も通過したNational March for Palestineの様子(アルジャジーラのウェブサイトよりキャプチャ)

 

親パレスチナデモは10月17日ガザ地区の病院で発生した爆発により500人以上が死亡した事案以降世界的に広がっており、また規模の大きくなる傾向がうかがえます。病院での爆発の原因となった攻撃がイスラエル側のものか、パレスチナ側のものか明確な結論は出ていません。ただし、病院で治療を受けていた多くのパレスチナ人が犠牲になっていることから即時停戦を求める人々も心情的にパレスチナに連帯を示すようになっていると考えられます。

これまで比較的規模の大きな親パレスチナデモが行われている国として、イギリス、フランス、ドイツ、アメリカ、オーストラリア、ベルギー、ギリシャ、アルゼンチン、モロッコ、タイ等が挙げられます。いずれの国も局所的な衝突や暴力行為は報告されていますが、現時点で大規模な都市封鎖や数百名が負傷/逮捕される事態にはなっていません。ただし、今後のイスラエル/パレスチナの状況によっては更なるデモの大規模化等が発生しても不思議ではありません。外国での安全確保を優先する場合にはまず群衆に近づかないことが重要です。

 

なお、日本政府は16日国連安全保障理事会で行われたロシア発議の停戦案に反対票を投じています。翌17日に行われたブラジル発議の停戦案には賛成しており、日本政府の方針は「停戦を求める」という者です。しかしながら、16日の反対票により一部アラブ諸国の人から見ると、日本がイスラエルを支援し、パレスチナ人が多く死傷している戦争の停止に反対しているとの受け止めがなされている点も注意が必要です。

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