2025年11月14日ウクライナの首都キーウに対してロシア軍による大規模な攻撃が行われ、1名が死亡、15名以上が負傷しました。住宅地への被害が広範囲に及んでいます。ウクライナ側も夜間にロシア領内各地に200機以上の無人機で反撃を行っています
ウクライナ国家非常事態庁の発表によれば、11月14日の攻撃ではキーウ市内10地区のうち8地区に及ぶ広い範囲で住宅やインフラに被害が出ており、多数の死傷者が発生しました。キーウ市長は「ロシアによる大規模攻撃」と表現し、負傷者の中には妊婦や重体の男性が含まれていると述べている他、同市幹部は高層住宅を中心に民間人の住居が多数破壊されたこと、また暖房設備の損傷に伴い複数の建物で暖房が機能していない旨証言しています。
ウクライナ首都キーウ及びそれよりも西側地域では現状地上戦は行われていませんが、今後も無人機やミサイルによる攻撃や空襲の可能性は否定できません。ウクライナ復興業務や真に必要な現地滞在を除き、戦争状態が続く現時点で一般の方のキーウ市内および周辺地域への不要不急の渡航はおススメしません。現地入りが必要な方はより安全な移動経路の事前確認、滞在中の地下シェルターや安全な建物への避難経路の確保、いざという時の退避ルートや病院の所在地等を事前に確認した上で現地入りすることを推奨します。
なお、ウクライナ側もロシア国内各地に断続的にドローン攻撃を仕掛けています。11月11日にはサラトフ州の製油所を数十機のドローンで攻撃を行い火災による被害が発生しています。また、14日、ロシア国防省によればウクライナ側がロシア各地に200機以上のドローン攻撃を実施したがすべて撃墜した旨の発表がなされています。


