タンザニア独立記念日の抗議活動呼びかけ

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2025年12月9日タンザニアのダルエスサラームで独立記念日に関連する抗議デモが行われる見込みです。予定されていた記念式典も中止するなど政府は安全確保上の懸念を強めており、日本を含む各国政府も現地滞在中の自国民に安全確保を呼び掛けています。

 

タンザニアでは10月29日に大統領選挙、総選挙が行われましたが選挙に先立って最大野党党首トゥンドゥ・リス氏は国家反逆罪で収監され、第二党ACT-Wazalendoの候補者も選挙管理委員会により出馬を認められておらず、国民の一部が不満を持ち各地で抗議活動や衝突・暴動が発生しました。衝突を抑制する目的で当局は一時18時以降の夜間外出禁止令を発令した他、各国政府もタンザニアに対するリスク評価を引き上げるなど警戒を強めているという背景があります。

 

直近では抗議活動は収まってきていますが、独立記念日を契機に今一度国のあり方を考えるという趣旨で再度抗議デモが広く呼びかけられています。既に当初予定されていた政府による独立記念日の公式イベントは中止されている他、4日以降はインターネット上で抗議デモをあおる写真や動画を拡散する行為は犯罪に当たるとして警戒を強めています。

日本を含め、米・英・豪の現地大使館も、独立記念日前後に騒乱が発生する可能性があるとしてそれぞれ自国民向けに注意喚起を発出しています。内容には、全国的な夜間外出禁止令、インターネット遮断、ザンジバル島へのフェリー欠航、航空便の運休、検問所の設置など、移動制限に備える必要があると警告しています。

 

滞在中の方は抗議活動や、群衆の集結地点に近づかないこと、また彼らの動画や写真の撮影をむやみに行わないことを強く推奨します。

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