アメリカ北西部、カナダ南西部の大雨洪水警戒

この記事のURLをコピーする

2025年12月10日、アメリカのワシントン州およびカナダのブリティッシュコロンビア州で大雨による洪水が発生しました。両地域では太平洋から流入する大気の川の影響により河川の増水が続いており、広範囲で洪水警報が発出されています

米国西海岸北端に位置するワシントン州では、連日の豪雨により複数の河川が洪水警戒水位を超えており、一部では記録的な水位に近づいています。米国立気象局は、スカジット川やスノホミッシュ川などで重大な洪水が発生する可能性を指摘しており、州知事は非常事態宣言を発令しました。山岳部では今後も130〜200ミリの降雨が予測されており、河川の氾濫や土砂災害の危険性が高まっています。既に洪水が発生している地域も広いですが増水のため救援が困難な地域もあるとのこと。

一方、カナダ・ブリティッシュコロンビア州南部でも同じ低気圧の影響を受け、フレーザーバレーやチリワック川流域で洪水警報が発出されています。同州河川予測センターは、米国ワシントン州側の河川が氾濫した場合、越境してカナダ側へ流入する可能性があると警告しており、2021年の大規模浸水を想起させる状況となっています。

 

アメリカ、カナダともに周辺自治体は住民に対し避難準備を呼びかけており、対象となる人口は10万人を超えました。現地予報によれば今後も数日間にわたり降雨が続く見込みで、河川水位はさらに上昇するとの指摘がなされています。

在留邦人や渡航者の皆様におかれては、洪水警報や避難情報を随時確認し、河川周辺や低地には近づかないよう注意してください。冠水した道路には絶対に進入せず、不要不急の外出を控えることが重要です。また、停電や交通障害に備え、食料や飲料水、通信手段を確保し、安全確保に努めてください。万が一被害に遭った場合には管轄する日本国総領事館への連絡も検討下さい。

海外安全メールマガジン登録